PANORAMA STORIES

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2) Posted on 2025/09/14 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
昨日に引き続き、「ノルマンディなんかで毎日何を食べているんだ父ちゃん」続編ですが、家飯だけじゃなく、どんなものをカフェやレストランで食べているのか、ちょっとのぞき見してみましょうかね。笑。
ノルマンディといっても、北のエトルタから、西のモンサンミッシェルまでは、車で4時間から5時間もかかります。
ぼくが住んでいるカルバドス県の海沿い、コートフリューリーだけでも、コートダジュールに負けないほど、広大です。
ノルマンディ上陸作戦のあの白砂が、ずっと、延々と続き、その海沿いに、地元の名物レストランが点在します。
歩くのはちょっと不可能なので、ぼくは車でランチなどを食べに行くのが日課です。
コーヒーを飲んで、途中でスーパーで買い出しをして、アトリエに戻り、また、絵を描く毎日なのです。

そんな、田舎のレストランで食べる料理をご紹介してみますね。
その前に、ぼくのアトリエの周辺を散策してみましょう。
まるでモネとかマネの世界が広がっているようで、実に、美し過ぎる世界ですよね。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

遠くに、羊さんいますね。非辻、辻に非ず羊なり。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

牛さんと目があうことは日常茶飯事です。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

海辺を歩く絵になる男を見つけました。いいですねー。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)



そして、まず、一枚だけ、今日の献立に推薦。
今日、ぼくが作って食べた「特製中華丼」になります。きくらげ、白菜、にんじん、豚肉、・・・、美味しゅうございました。
片栗粉を水でといて、とろみをつければ、誰でも出来ますね。
スープは茅乃舎の中華スープに四万十川の青のりをぶっこんで、ちょっと醤油を垂らし、ううう・・・。最高でした。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

はい、父ちゃんのカフェ飯、ご紹介です。
こちらは、行きつけのカフェで出る「蛸のグリル」ですが、表面がカリっとして、中がもちっとしている、ノルマンディのレストランでは割と定番の一品です。
ちょっと塩を振って、がぶりとやるのが大好き! ビールがあうんだよなー。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

これは茄子にサワーなソースがかかったサラダです。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

ぼくの行きつけ、ちょっと高級なレストランで出てくる牛肉のカルパッチョですね。白いのはパルメジャーノ・レジャーノ、そして、黒トリュフが載っています。
バゲットをつまみながら、このカルパッチョをつついて、白ワイン、父ちゃんの休日のご馳走になります。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

これは行きつけのカフェでよく食べる鱈のステーキです。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

これこれ、万願寺唐辛子みたいなものの素揚げです。フラードセル(塩の華)がかかっていて、これ、最高なんです。絵描きや、ミュージシャンや、地元の大工さん、シェフ友なんかと、これつまみながら、アペロやります。アペリティフですね。友人のチャールズともここでよく飲みます。ビールにこれが、合うんですよね。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

人生は「ボナペティ!!!」の連続、幸せですね。

でも、美味しいバゲット、そして、バターとコンテチーズさえあれば、もう、フランスは全部許せちゃいますよ。
バゲットをカットし、その上にバターを塗るんじゃなくて、スライスしたものをそのまま載せて、やはりスライスしたコンテチーズをのっけて、軽く塩胡椒、がぶりとするんです。
写真、撮り忘れましたが、辻家の定番です。白ワインでも、赤でもいいですよね。ちょっと軽めの赤とか、最高ですぞ。
お試しあれ。

何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)



何食べているの? 続・父ちゃんのノルマンディ飯(2)

辻仁成、個展情報。

パリ、10月13日から26日まで、パリ、ピカソ美術館そば、GALERIE20THORIGNYにて「辻仁成展」2週間、開催。

1月中旬から3月中旬まで、パリの日動画廊において、グループ展に参加し、6点ほどを出展させてもらいます。

辻仁成 Art Gallery
TSUJI VILLE
自分流×帝京大学



Posted by 辻 仁成

辻 仁成

▷記事一覧

Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。