PANORAMA STORIES
何食べているの~、父ちゃんのノルマンディ飯(12) Posted on 2025/09/24 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
今日は辻家で大変便利で、いつも多めにつくっては、冷凍し、食べたい時に、食べたい量だけ解凍して、食べている欧風肉団子を、ご紹介いたします。
イタリアの肉団子のことをポルペッティと言いますよ。
これが実に様々な料理への応用が利くのです。
肉団子サイズなので、かわいいし、おつまみとしても、便利なのです。
でも、ハンバーグってちょっと面倒くさいじゃないですか。
父ちゃんのポルペッティは、めっちゃ、簡単です。
手抜きっぽく感じるかもしれませんが、美味しいんですよ。
※ これはハンバーグサイズのポルペッティです。生スパゲッティで、崩しながら食べるのです。
今日はちょっと小さ目のポルペッティ、直径、3センチくらいの作り方をご指南しまーす。
こちらですぞ。
じゃあ、今日はポルペッティのスパゲッティを一緒に作りましょう。
ま、ポルペッティって、ハンバーグみたいなもんですが、辻家のポルペッティの中身は、お肉と玉ねぎだけです。
ま、お好みで、ニンニク、とか、工夫していれてもいいですが、いれないでも大丈夫です。ぼくはなんもいれません。
パン粉とかいれないで大丈夫です。
いや、卵とか入れんでもいいですよ。
どうせ、ソースが味を引き出しますので。
牛豚あいびき肉に、微塵切りにした玉ねぎをそのままいれて、混ぜておきます。
材料は、牛豚あいびきのひき肉、と、玉ねぎの微塵切り、だけ。
味付けは、ちょっと塩胡椒するくらい。
ハンバーグまで手の込んだものにしないで大丈夫ですよ。
いや、ほんとーに、大丈夫だから!!!
肉汁が大事。
☆
で、
3センチくらいの団子に手ごねしたら、小麦粉をふりかけておきます。
油で揚げる人もいますが、ぼくはフライパンで、じっくりと焼いていきます。
そのフライパンに残った肉汁をあとでソースに使いまわすので、火が入ったら、一度、取り出してください。
フライパンは洗わずに、そのまま、ソースづくりへ。えへへ。
※ この時は、ちょっとシブレットを刻んでいれています。シブレット、じゃなくても、細い葱でいいですよ。入れなくても大丈夫です。ほんとうです。玉ねぎは入れてください。
でも、ハンバーグみたいに、焼いて香ばしくして混ぜるなんてしないでいいです。超微塵切りの玉ねぎ、それも適量で、たくさん入れないでいいですよ。好きなだけ。いい加減ですいませんが、ぼくはいつも、そういう作り方なんです。
肉汁がかすかに残るフライパンに、ワイン半カップ、バター20gくらいをいれて、溶かし、そのあと、大量のパセリ(好きなだけ。
でもこれが大事なので、多めで)、あと、生クリームは大匙1~2程度でやめておきます。
たしかに生クリームが多い方がアタックが強くなって、美味いが、あとで、飽きます。
なので、大匙1にしましょう。
これだと、レモンとパセリの風味、肉のうまみが生きるのです。
ソースのベースが出来たので、肉を戻し、さらに弱火で、とろとろと煮詰めてください。これで、十分に味が染みます。
ソースの蒸発具合をみながら、ワインを追加してもいいですよ。
そこに、レモンを半分、絞り込む。さらに、レモンの皮を、チーズのすりおろし器で、摺って、濃厚なレモンの風味を投入するのです。
塩胡椒で味見しましょう。
パセリ+レモン+肉のうまみ、やばいんですよねー。
最後に、パスタを茹でた、ゆで汁を、少し、いれたら、ほぼ、完成となります。
ま、ここらへんで、味見をして、追い塩胡椒、追いバター10g程度は、ありですね。
ひゃああゝ、美味しそうでしょう???
で、今回は、リングイネの生麺を買って、使ってみました。
正直、パスタはなんでもええです。笑。
フジッリでも、ペンネでも、なんでもいいし、バスマティ米とか、日本の白ごはんでもいい。
肉団子を、パンで、食べるのも賛成!!!!
なんでもよかです。
※ 写真のように、添えて、上からパルメジャーノ・レジャーノをかけました。
ボナペティ!!!!
ラジオ・ツジビルであいましょう!!!
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Posted by 辻 仁成
辻 仁成
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作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。