PANORAMA STORIES

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1) Posted on 2025/10/17 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
今日は、画廊関係者の皆さんに父ちゃん自慢のドライカレーを差し入れしたので、あはは、そのレシピを大公開いたします。
学生だった父ちゃんが、うまれてはじめてドライカレーと出会ったのは函館でございました。
それ以降、父ちゃん青春飯として、代々い受け継がれてきた辻家伝統の味でございます。
今日は美術関係の仲間に、ふるまったドライカレー、フランス人には衝撃の味だったようで、普通のカレーに戻れない、という意見まで頂きました。はい。
ということで、
まずは、一緒に作ってみましょうね。
えへへ。

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

※ ひき肉なんですが、ぼくは、塩胡椒を軽くしたひき肉を包丁でさらにひくのが好き。けっこう、小さくしたいから、叩く時もありますよ。

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)



材料は、適当でいいのですが、こんなところかな、あはは・・・

にんじん、
玉ねぎ、
ひき肉、
カレー粉、インド系とか
カレーのルー、なんでもいい、
ウスターソース
にんにく
唐辛子、もしくはタバスコ
醤油、
パルメジャーノチーズ(ピザチーズでよいです)
生クリーム、
トマトピューレ、
塩胡椒、
ガラムマサラ、
ローリエ、
白ワイン、
バター、
みたいな、ちょっとずつ、お好きな量で!

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

ニンニクの微塵切り、唐辛子をオリーブオイルで香りを移すところまではペペロンチーノと一緒で、いい感じになりましたら、ひき肉をあらかじめまな板で、さらに、包丁で曳いたものを、炒めます。
野菜が先でもいいんですが、ひき肉を炒めて、出た脂を利用して、野菜(玉ねぎとにんじん)を炒めるとなおいいですね。
なので、いったん、肉を取り出し、そこに、玉ねぎ、にんじんのみじん切りをいれ、香り着くまで炒めたら、ここで、肉を戻しましょう。
そして、パプリカパウダーをちょっと入れて、ちょこっと休ませます。(グーラッシュとここまで一緒ですね)

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)



何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

お好きなカレールーとかカレー粉、とか、いれます。

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

ここで、種類はなんでもいいんですが、普通のカレーの固形ルーをこんなふうに、包丁で細かくしてから、炒めた具材と混ぜて、どんどん、炒めてください。
で、バターちょっと、ローリエもここらへんで入れたらいいね。
あ、赤ワイン・・・。ひたひたになるくらいの赤ワインです。ボロネーズと一緒ですね、赤ワインの力は偉大です。

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

生クリームとか粉チーズ(ピザチーズで十分です)も、ちょっと。
なんでも、すきなもの、スパイスをいれたらいいんだ、と、ぼくは思います。好きなものを、加えてみましょう。
タバスコとか、ウスターソースとか、そうだ、トマトピューレとかいいですよ。
それと、チューブでいいから、生姜とか。味見をして、大切なのは、塩加減なので。いい塩を使ってくださいね。
隠し味の醤油とか、も、good!!!

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)



何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

スパゲッティ・ボロネーゼも、あの肉のソースは煮込むとおいしくなるんだけれど、ドライカレーもここからある程度長い時間をかけて、2~3時間、弱火でコトコト煮込んでひき肉のうまみを引き出すのが大事。
ぼくは、超弱火で、時々、赤ワインをまわしがけしながら、様子をみます。干し葡萄を少し入れると、さらに、ドライカレーに近づきます。
で、ごはんは、サフランをちょっと入れて、サフランライスにしたいところですが、サフランは高価だから、ターメリック(仏語できゅきゅーま)で代用可能。その場合は、炊飯器にターメリックをちょっと入れて、炊き上がったら、バターをごはんの量とかんがみて、加えて、保温で、ちょっと味をなじませましょう。

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

で、茹で卵がいい仕事をするので、割って載せて、上にマヨ(マヨは好き嫌いあるので、粗塩でもいいですよ)。ぼくはトリュフ入りのマヨをちょっと載せました。仏人大好物のウフマヨとなりますね。
ボナペティ!!!

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

辻仁成、個展情報。

パリ、10月26日まで、パリ、ピカソ美術館そば、GALERIE20THORIGNYにて「辻仁成展」現在開催中です。
住所、20 rue de THORIGNY 75003 PAROS
地下鉄8番線にゆられ、画廊のある駅、サンセバスチャン・フォアッサー駅から徒歩5分。
全32点展示。残り数点になりました。

1月中旬から3月中旬まで、パリの日動画廊において、グループ展に参加し、6点ほどを出展させてもらいます。

TSUJI VILLE

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)

自分流×帝京大学

何食べているの~、父ちゃんのパリ個展飯(1)



Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。