PANORAMA STORIES
今日の献立、マッシュルームのパスタ Posted on 2025/10/30 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
毎日、たいへんの連続ですね、それが人生なので、しょうがありません。
ノルマンディのアトリエに戻ったら、数日前に台風がきたみたいで、家庭菜園場がめちゃくちゃになっていました。
植木が飛んで、中の土が散乱をし、今日はその復旧作業に追われています。
それにしても一番厄介なのは、屋根瓦が数枚行方不明という事態・・・。
やれやれ、田舎は田舎で大変です。
でも、そういう日々の試練を乗り越えるのも、楽しい、と思うしかありません。
それが人生だからです。
ということで、今日は息子君がガールフレンド君とやってくるので、いろいろと料理をしたり、駅に迎えに行ったり、と忙しい日になりそうです。
☆
ところで、ぼくはマッシュルームを(新鮮な)生でサラダにして食べるのが好きなんですが、半生くらいにすると、とろみがちょっと出て美味しいですよね。
マッシュルームは水で洗うと菌糸のあいだに水が入って、風味や香りが弱くなるので、要注意でずぞ。
刷毛などを使って、フレンチでは汚れや土をさっと払って、食べています。
なかなか、慣れてないと怖いですが、心配な人は炒めて、たべてください。
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今日の献立推薦では、炒めて使うものと上に載せる生マッシュルームと二種類を使い分けることにします。
ちなみに、ブラウンマッシュルームと、ホワイトマッシュルームがありますが、ブラウンの方がやや癖があるので、生食には白いのがおすすめであります。
とにかく、有機栽培で、新鮮なもの、選んでくださいませ。
キノコ、大好き。
では、作っていきます。
れっつ・くっきんぐ!


まず、ニンニクと鷹の爪、オリーブオイル弱火で、香りをうつします。
そこに玉ねぎ少々と、豚ひき肉を入れ、いい具合になるまで炒めます。

いい具合になったら、笑、バターを10g、入れてから、そこにざく切りのブラウンマッシュルームをぶっこみ、さらに炒めてください。
ワインを回し掛けしときましょうね。いい風味がひろがりまする!!!

いい具合になったら、生クリームを適量加えて、軽く、塩胡椒しときます。水分がぐんととんだら、また、白ワインを入れてね。いい具合に!
黒胡椒をがりがりとかけるとさらに香ばしさがましましです。

はい、これでだいたい完成です。
ホワイトマッシュルームを千切り、というか、薄目にカットしておいて、それを盛り付けたお皿にチラシて、よければ、まぶします。
ぼくは実は、ブラウンマッシュルーム好きなので、ブラウンでいっちゃいます。
やや、癖がありますが、マッシュルーム好きにはたまらないんだわ。
唐辛子系の粉、をちゃちゃっとかけて、完成なのであーる。あ、普通だけれど、パルメジャーノチーズもあうので、お試しを!

フランスのブラウンマッシュルームのことを、シャンピニョン・ド・パリ、と呼びます。パリのキノコ、と言われておるのです。フランスでは、このマッシュルームをお刺身みたいにして、ならべて、オリーブオイルで食べたりしますが、もう、最高なんです!!!
白トリュフを想像しながら、いただっきまーす。
ボナペティ!

Posted by 辻 仁成
辻 仁成
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作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。


