PANORAMA STORIES
パリ日記「甘いものみーつけた。小さな秋も見~つけた」 Posted on 2025/11/07 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
打ち合わせがあり、パリにおります。
パリでの個展が終わったので、作品を世界各地のご購入者さんに配送しないとならないので、スタッフさんらと、朝から梱包、やってました。
30点ほど梱包しないとならないので、これはいっぺんに出来ず、年内いっぱいはかかる見通して。
で、とりあえず、今日は、80号(150センチ×100センチ程度)サイズの絵を4枚、パッキングしたのでした。
今夜、パリのお客様がパリ事務所まで取りに来られるのです・・・。
☆
しかし、忙しいと甘いものが欲しくなるのが、父ちゃんのいい癖ですね。
疲れると食べたくなりません?
で、辻事務所のスタッフさんたちのあいだでここ最近、めっちゃ人気のパティスリーがあるというので、スタッフの岡っちに走ってもらい、買ってきてもらいましたら、びっくり!!!!

ぼくが選んだのは、ほうじ茶のパリブレストだったんですが、中に入っているのは、ノアゼット玉かな、も~、何や知らんけれど、ともかく、複雑な味わいで、でも、シュー生地はサクサク、なんか、パリブレストというよりも、極上のシュークリームのようなシンプルさに、おお、これはすごい、と思わず、唸ってしまいました。
なんと、パティシエは、日本人のようですね。お店の名前は・・・、
「Toshiya Takatsuka」
たぶん、パティシエの名前だと思いますが、お菓子界話題沸騰間違いない、お味でございました。毎日、食べたい・・・。
長谷っちが食べたのが和三盆のフランでしたが、素晴らしい、と舌を巻いておりました。
店内で、お茶もできるようですよ。
住所は、16 Rue George Bernard Shaw, 75015 Paris
パリの15区にあります。
日本文化会館に割と近いかな・・・。関係ないけれど。


それで、絵の梱包なんですが、まだまだ、続きます。
絵を描くのより、絵の梱包が一番大変かもしれません。今年の夏の日本の個展は、90作品も輸送をしたので、死ぬかと思いました。なので、今回は、30点なんで、それを思うと、たいしたことはないです。しかも、半分はパリですから・・・。しかしね、絵を傷つけないように、細やかにパッキングしないとならないし、絵がでかいから、歳には勝てない・・・。若いスタッフさん、頑張って!
えへへ。
☆
小説家って、パソコンで書くのでスタッフもいりませんし、なんにも必要ないんですがね、画家は、絵はね、キャンバスや絵の具を買う必要があるし、梱包だって、材料がいるので、ガムテープとか、段ボールとか買いに行ってます。輸送費もばかにできないですし、スタッフには賄いを作らないとならないですから、笑、なかなか、大変ですな。
身体もすごく痛いですし、頭も使うので、甘いものが必要となります。
甘いものは、人類を救う!!!
このToshiyaさんのケーキはマジで、心と身体が休まりましたよ。
ぼくが選んだほうじ茶のパリブレスト、おすすめです。やっぱね、日本人パティシエのお菓子が最高に美味しいと思う、在仏25年のおやじでございました。
はい、明日も頑張って梱包やります。
えいえいおー。

ノルマンディの庭に、ダリアが開花しました。父ちゃんの小説「ダリア」は、ここから来ています。神秘的ですな。

※ パリの展覧会情報
2026年1月16日から3月7日まで、パリの日動画廊において、フランス人画家のグループ展に参加し、8点ほど出展させてもらいます。
☆
日動画廊さんはパリ8区にあります。
住所は、61 Rue du Faubourg Saint-Honoré, 75008 Paris
となり、ええと、ブリストルホテルとエリゼ宮のあいだくらいの交差点角にあり、だいたい、警察官さんが立っています。
気になる作品があれば、直接日動画廊さんに、連絡してみてね。日本語、通じます。
Posted by 辻 仁成
辻 仁成
▷記事一覧Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。



