PANORAMA STORIES
毎日が勝負飯、「にんにくスープ、トゥーレン」 Posted on 2026/03/12 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
下の写真は、新横浜のラーメン博物館に、出来た「対麺」イベントのための看板でございます。四日目、30日、父ちゃんも出ます。
すごいですね、ここが会場のようです。
暖簾に「挑戦と絆」と書かれています。身が引き締まりますね。笑。
さて、ちょっと元気がない父ちゃん、なんとか底力を出して、ラーメン対決で金メダルを獲得したいところですが、今から運動やってもラーメン業界の重鎮たちには叶いません。そこで、秘策、あり。トゥーレンを作ってやろうと思ったのです。
要は、にんにくスープです。これを食べればものすごいパワーが漲るんですよ。
ちょっと体力が出ないな、という時に、お試しください。

トゥーレンは、フランスの南西部とか、プロヴァンス地方の郷土料理、ま、にんにくスープになります。
にんにくは癌にも効くと言われているし、元気になるから、ちょっとパワーが欲しい時なんかに、最適なんですよね。
フランス人はお酒を飲み過ぎた後とかに、飲むらしい。肝機能を高める、と言われているからだそうです・・・。ま、そういう、効能はどうでもいい、美味しいからやってみましょう。
☆
材料は、
玉ねぎ一個、にんにく一ふさ以上(15個くらい今回は使ったかな)卵一個、ワインビネガー大匙1程度、オリーブオイル適量、塩胡椒、パセリ、バゲット、小麦粉少々、などなど。

まず、玉ねぎはみじん切りにしておく。
鍋に、にんにくをごろごろとぶち込んで、オリーブオイルで軽く炒めます。
こんがりするくらいね、弱火から中火くらいのあいだで。
で、そこに玉ねぎを投入。
ここで、小麦粉を小さじ2くらいかな、投入し、よく混ぜながら炒めていきます。
こうすることで、とろみが出るよ。
玉ねぎが白くなって、やや色づいて来るくらいまで炒めたら、水を入れる。
水は5~600mlくらいかな、2,3人分がめど、でも、一人で食べきれるくらい、美味しいから、濃度の様子みて、食べたい料の水をくわえてけろ。
ここで、塩で味を調え、5分くらいしたら味見してみて、まだ、きっと、玉ねぎ感が強いと思うので、ここから煮込んでいきますよ。



※ ここらへんで、小麦粉を回し掛けて、粉感を残さないよう、素早く混ぜて、ね。

材料には入ってないから、自由だけれど、オレガノとか、パセリとか、お好きなハーブをいれてもいい。あと、トゥーレンは地方によっては、トマトを入れるところもあって、その場合は、中のぐじゃぐじゃ(種とか)は取り除いた方がいいかも。
このトマトのトゥーレンも最高に美味しいです。あ、それがいいかもしれません。トマト・トゥーレン!
2,30分、根気よく弱火で煮込んでくださいまし。
それで、もう一度、味見をして、玉ねぎの感じとか、すきなところまで、かため好き、とか、やわらか好きとか、いろいろ、あるでしょうから、そこはお好みで。
一応、にんにくに竹串がすっとはいれば、もう、いつでも食べられるよ。
で、最後に、和食の卵とじの要領で、溶いた卵を、回し掛けして、卵スープみたいに、やるの。
そこに、ワインビネガーを大匙1とか、好きならもうちょっと入れても、酸味が出て、おいしいよー。

で、仕上げに、クルトンじゃないんだけれど、バゲットをかりかりに焼いて、手で、適当に割いて、割って、大き目なクルトンみたいな感じで、スープに浮かべる。
お椀、というか、ボウルに盛り付けてからやる人もいるし、パンににんにくを塗ってから、投入する人もいるけれど、ぼくは、だいたいいつも、食べ残っている古いバゲットをトースターで焼いて、それを放り込んでいます。
で、最後に、オリーブオイルを回し掛け、したら、完成。
にんにく、ごろごろが嫌いなら、細かくしてもいいけれど、おいもみたいで、ごろごろ、が美味しい。
無臭にんにくがあれば、それでもいいけれど、ま、そんなに臭くない。次の日も、どうせ、誰にもあわない、という孤独なぼくには、ちょうどいいスープなんであります。
とにかく、美味しい、から、やってみてちょうだいね。
ぼくは、次の日、残ったトゥーレンに硬いごはんを少し入れて、火にかけ、おじやみたいにして食べたりしています。その時は、醤油、をたらすのだ。あはは。
これも、美味い!!!!




はい、まいどのお知らせです。
ラーメン博物館での「対麺」イベント、チケットはこちらです。天下無双のポルケッターメン、気になりますよね。
☟
https://note.com/preview/n140dda70d0e6?prev_access_key=dbd8f2a5eeaaee47588a0d7e01e2e747
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3月18日に、エッセイ集「キッチンとマルシェのあいだ」光文社。待望の新刊です。料理雑誌「ダンチュー」巻頭5年分の連載が一冊に!!!必読。
8月5日から三越日本橋本店特選画廊A全面で「辻仁成展、鏡花水月」。
9月4日、小説「泡」、集英社。
11月、リヨンで個展。
他、いろいろ。

Posted by 辻 仁成
辻 仁成
▷記事一覧Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。


