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行った気になるDS紙上旅行、ハンガリー、ブダペストの歩き方! Posted on 2023/11/03 Design Stories  

戦争が続き、なかなか旅行が難しいこのご時世ですが、それでも、見知らぬ世界を旅してみたいと思う今日この頃です。
2019年、デザインストーリーズ編集部が総力をあげて取り組んだ、「ブタペストの歩き方編」。
ブタペストへの行き方、ブタペストの魅力、ブタペストの食べ物、ブタペストはいったい、どんな街なのか、読んで楽しい旅日誌の再掲載になります!

行った気になるDS紙上旅行、ハンガリー、ブダペストの歩き方!

ドナウ川河畔に広がる、ハンガリーの首都、ブダペスト。東、中央ヨーロッパ最大の都市であり、人口は約180万人。ドナウ川河岸には美しく壮大な建物が立ち並び「ドナウの真珠」とも称されています。ハンガリーは、モンゴル襲来にはじまり、オスマン・トルコ軍による占領、ハプスブルク家の支配、オーストリアとの二重帝国、ナチによる占領、社会主義国家__と、その歴史はとても複雑。だからこそ、その首都「ブダペスト」は美しいだけでなく、複雑な歴史を乗り越えてきたハンガリーの底力が感じられます。

ブダペストに行くと決まったら?

まずは飛行機の予約をしましょう。残念ながら日本からの直行便は運航しておらず、ヨーロッパの主要都市からの乗り継ぎとなります。パリからブダペストは約2時間のフライト。
 

行った気になるDS紙上旅行、ハンガリー、ブダペストの歩き方!

空港からブダペスト市内まで

リスト・フェレンツ空港に到着したら、まずは街までの移動です。
ゲートから「EXIT」を目指し歩きますが、ブダペストの空港の表示は少し不親切。迷わずEXITに向かって歩いていけば良いのですが、道中、表示が途切れ、ヨーロッパ人でさえわからなくなりウロウロしている姿を目にしました。同じ飛行機に乗っていた人を見つけてついていくのも手ですし、わからなくなったら空港職員を見つけて出口を確認すると良いでしょう。

市内までのアクセス手段は「市バス+地下鉄」、「エアポートシャトル」、「タクシー」があります。

一番安く移動する方法は「市バス(200E系統、ブダペスト郊外駅まで)+地下鉄」(直通所要時間約1時間、約300円)、もしくは「市バス(100E系統、ブダペスト市内駅まで)+地下鉄」(所要時間約40分、約500円)ですが、荷物が多かったり、旅慣れていない方には少々難しいかもしれません。
ハンガリー人は英語を話しますが、みんなとてもクール。聞いても親切な答えが返ってくるかどうかは微妙なところで、自動販売機で切符を買いバスに乗り、また地下鉄に乗ることを考えると、少し割高でもエアポートシャトルやタクシーでの移動をお勧めします。

エアポートシャトルならば「miniBUD」。事前にネット予約もできますし、当日カウンターに行って手続きも可能。料金は片道4900HUF(約2400円)/往復8900HUF(約4300円)、フリーWiFi付き。滞在先のホテル、住所まで送迎してくれます。
しかし、2人以上でご旅行の際はタクシーの方が安くなりますね。

グループ旅行ならタクシーが割安で便利です。出口を出たら「TAXI」の表示を目指し、まずはカウンターでタクシーバウチャーを貰いましょう。目的地を告げるとタクシーナンバー、目的地、料金6500HUF(約3000円)と表示されたバウチャーを渡されます。係りの人にチケットを渡すと乗車するタクシーに案内してくれます。所要時間は30分程度。料金は6500HUFと表示されていますが、タクシーはメーター制ですので、途中交通渋滞などがあった場合は6500HUF以上になります。高くても9000HUF以内には収まるでしょう。ユーロ、フォリント、カードで支払えます。



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お金は?

ハンガリーはEU加盟国ですが、通貨はフォリントのまま。
1ユーロ=310HUF / 1HUF=0.42円(2018.4調べ)
ほぼどこでもカードが使えますし、レストランやブティックであればお釣りはフォリントになりますが、ユーロでの支払いも可能です。

まず空港内に両替所がありますが、はっきり言ってレートは良くありません。ユーロを持っていればタクシーなどの支払いはできますので、心配ならば最低限のお金のみを両替し、ブダペスト市内にたくさんある良心的な両替所で両替することをお勧めします。

中心部には至るところに両替所がありますが、特に良心的なレートだった両替所を2店ご紹介します。

「CORRECT CHANGE」
「CITY CHANGE」

どちらも、中心地に数件ずつあります。
 

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ブダペストに到着したら、まずはドナウ川散策から

無事、滞在先に荷物を置いたら、まずはブダペスト市内を歩いてみてはいかがでしょうか。ブダペストはドナウ川を挟み、西側がブダ地区、東側がペスト地区。「マルギット橋」、「くさり橋」、「エリザベート橋」、「自由橋」という4本の主要な橋で結ばれていて、ブダ地区は王宮やゲッレールトの丘、ペスト地区にはブダペストの街が広がっています。
ペスト地区の河岸は大手高級チェーンホテルやレストランが並び、遊歩道となっていますので、旅の始まりにぴったりの散歩コースとなるでしょう。
 

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街での移動は?

街には地下鉄やバス、トラムが走っていますが、中心部に滞在していれば徒歩での移動も可能です。タクシーもたくさん走っていますが、メーターがちゃんと動いてなかったり、メーターを作動させずに走って言い値という運転手もいますので、交通手段を利用して効率よく動きたい方は、地下鉄やバスに乗れる24時間乗り放題チケット1650HUF(約750円)や滞在日数によっては72時間乗り放題チケット4159HUF(約1800円)を購入するのが良いでしょう。
ブダペストの乗車券にはたくさん種類とルールがあり、間違って購入し検札に引っかかるとかなりの罰金が課せられるそうですので乗り放題チケットをお勧めします。



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何を食べよう?

ハンガリーの名物料理といえば、牛肉のパプリカ煮込み「グーヤッシュ」に仔牛のカツレツ「シュニッチェル」、クレープ料理「パラチンタ」、チキンのパプリカ煮込み「チルケパプリカーシュ」、ジャガイモとソーセージの「ラコット」、そして、食べる国宝とも言われている「マンガリッツァ豚」などなど。
ブダペストは毎年約270万人の観光客が訪れる観光都市ですから、中心部には至るところに観光客向けのレストランが並んでいます。ですので、味はともかく、これら名物料理はどこのレストランでも気軽に味わうことができるでしょう。だけど、せっかくならば美味しいハンガリー料理を食べてみたいですよね。知らない街でのレストラン選びはとても難しいもの。できれば事前に下調べをし、ここ! というレストランを見つけておくことが大切だと思います。

ここで、一部ですが、デザインストーリーズのお勧めレストラン数軒をご紹介しましょう。
 

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まず、地元の人が行くお店に行ってみたい! という方にお勧めしたいのが「FRICI PAPA」
ここは地元の人でいつも満員。グーヤッシュやパプリカチキンをはじめ、日替わりのメニューもあり、何といっても安い! 味は大衆食堂程度ですが、これがブダペストの人々が毎日食べている味と言えるでしょう。
 

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ブダペストはカフェ文化が栄えた街としても有名ですが、世界一豪華なカフェと称される「NEW YORK CAFE」の食事もお勧めです。
有名なTHE BOSCOLO HOTEL内にあるカフェですので、そんなにメニューが豊富なわけではありませんが、ここで食べたグーヤッシュスープ、シュニッチェルは共に美味。ハンバーガーもとても美味しそうでしたし、メニューが限られている分だけしっかり調理されている気がしました。
 

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マンガリッツァ豚が味わいたいなら、カジュアルでおしゃれなビストロ「PASTI DISZNO」はいかがでしょうか。オペラ座や映画館がある界隈にあり、観光客と地元の人が交わるとても活き活きしたエリアにあります。マンガリッツァ豚のロティやマンガリッツァ豚バーガーなどがあり、手頃な値段でマンガリッツァ豚を堪能することができます。
同じ通りにある多国籍レストラン「Ket Szerecsen」にもマンガリッツァ豚がメニューにあるようでした。ここはベトナムのフォーなどもメニューにあるらしく、ハンガリー料理に飽きてきた方には良いレストランかもしれません。

高級なハンガリー料理を味わいたい方はブダペスト一のレストランと名高い「GUNDEL」へ行ってみましょう。世界各国の著名人が集うと言われる高級店ですので正装が求められますが、ランチ時にはお得なコース料理もあり、気軽に高級店の味を堪能できます。

美味しいものにありつき、ゆっくり休んだら、次の日はブダペスト観光をしてみましょう。
 

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ドナウ川クルーズでブダペストを学ぶ!

ドナウ川の河岸にはクルージングの会社が点在していますが、デイクルーズやナイトクルーズ、ディナークルーズ、各社いろいろなクルーズを提案しています。あまり時間がない人にも70分コースの観光クルーズはオススメ。LEGENDA社の観光クルーズはワンドリンク+レモネードで3900HUF(約1700円)。日本語の解説も付いており、70分でブダペストを一通り学ぶことができます。
 

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ブダペストの胃袋、中央市場を覗いてみよう

自由橋の近くにブダペスト中央市場があります。立派な佇まいの中央市場は今や人気の観光名所となり、観光客で溢れていますが、まだまだローカルなお店も残っており、歩いているだけでも楽しい場所。1階には食料品店がずらっと並び、2階にはお土産店、レストランなどが並びます。ここでマンガリッツァ豚のハムやサラミを購入することもできますし、パプリカパウダーやパプリカペースト、伝統菓子にお土産まで__。中心地にもお土産店はたくさんありますが、ここではいろんなものを一気に見れますし、お値段も手頃なので、買い物は全てここで済ませるつもりで挑んでも良いでしょう。
フードコートもありますので、時間のない方はランチを済ませてしまうことも可能。伝統的なハンガリー料理が並んでいます。観光客向けなので値段は少し高め。

市場を見た後、元気があれば橋を渡ってブダ地区とペスト地区が一望できるゲッレールトの丘に登ってみてもいいですね。
 




 

行った気になるDS紙上旅行、ハンガリー、ブダペストの歩き方!

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歩き疲れたらカフェでひといき

街歩きに疲れたらカフェでコーヒー、もしくは、ビールを飲みながら休憩を。
ブダペストはウイーンに並びカフェ文化の街としても有名です。19世紀前半に文化、芸術が華開き、同時にカフェ文化も広がったと言われています。中心部にある有名カフェはいつも観光客でいっぱいですが、一度は有名な場所も経験してみたいもの。

レストランでも紹介した世界一豪華なカフェ「NEW YORK CAFE」や、中心部にある「GERBEAUD」「CENTRALE CAFE」……ブダペストで有名なカフェはどこもとても豪華な造りになっています。ブダペストで最も古いカフェである「Cafe Ruszwurm」も行ってみる価値のある場所の一つです。

行った気になるDS紙上旅行、ハンガリー、ブダペストの歩き方!

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しかし、街を歩いていると偶然出会う素敵な場所がたくさんあります。特にユダヤ人地区に並んでいた2軒の野外カフェ「MIKA GARDEN」「Koleves Garden」はとても気持ちの良い空間。春先から夏にかけ、絶対におすすめの場所です。
 

行った気になるDS紙上旅行、ハンガリー、ブダペストの歩き方!

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また、温泉があることでも有名なブダペストには市内に「キラーイ温泉」「ゲッレールト温泉」「セニーチェ温泉」の3つの温泉があります。しかし、ブダペストの温泉は”温泉”というより巨大プールのようなもの。ロッカールームで水着に着替え、男女一緒に入るのが一般的です。温度も日本の温泉より低いですので、旅の疲れを癒すのに温泉に浸かりに行く……という感じではないかもしれません。


以上、初めて行くハンガリー、ブダペスト。
「ブダペストの魅力は1日にして成らず」ではありますが、この情報が少しでも旅をされる皆さまのお役に立てれば幸いです。
 

*太字になった店名をクリックすると各HPにリンクします。
 
 



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デザインストーリーズ編集部(Paris/Tokyo)。
パリ編集部からパリの情報を時々配信。