ベルリンの夏は短い。

人々は太陽を求めてベルリンから郊外の街やヨーロッパ各地へバカンスへ出かける。
まるでお盆休みの東京のように人々がいなくなる。
スーパーのレジも普段はどこも長い列だが、ホリデーシーズンは一つだけになり、しかもがらがら！
 

ベルリンの夏休み？
わたしの周りは、一年中が夏休みのような自由人ばっかり。実はホリデーに行かない人も多い。
気だるい気持ちで街を闊歩すれば、公園の芝生に座って歌を歌っている人や、あちこちにある運河の岸に座ってビール片手に日光浴する人たちなんかに出くわす。
ギター弾いている人、歌っている人、読書している人、ハンモックを持ち出して昼寝している人、酒屋の路面に出ているベンチでパーティをしている人々などなど、のどかな光景が広がる。
 

海のない街でベルリナーが泳ぐのは、市の周辺に点在する湖。
中心部からから車で30分も走ればどこかの湖に行けてしまう。
暑くなると人々はこぞって出かけるものだから、どこもかしこも夏の湘南海岸みたいになっている。
 

そうこうしているうちに、あっという間にベルリンの短い夏がおわっちゃう。何しよう？
そんな思いが伝わったのか、私がレギュラー出演しているパーティHoochi Kooの仲間たちから湖へボートセイリングに誘われた。女性サクスプレイヤーのジュール、DJのドン、まだ墨が光っている新しいタトゥーを入れたばかりのダンサー、エヴリン等強烈な面々、６人。

それにしても、バーレスクダンサーやその仲間たちが、お昼間に会うのってめちゃ新鮮！
 

そこはプライベートマリーナが多くある湖、だから人も少なく穴場だよ。
イカダ型ヨットにミラーボール付きのスピーカーとバーベキューセットをのせて沖合へ出た。
湖の水は柔らかく滑らかで優しく体を包み込んでくる。あ〜幸せ。泳いだり踊ったり食べたり飲んだり。
そして「愛してるよー」っと、太陽を全身で抱きしめるの。
今年はなぜか気温が上がらず、結局湖へは一度だけ。私のインスタント・ホリデーは終了。
すでに来年の夏が待ち遠しい。

バイバイ、サマー。
 

The Hoochi Koo