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フランスとこんなに違う、日本の食卓風景・驚きの食文化 Posted on 2023/09/28 ルイヤール 聖子 ライター パリ

 
「日本では、食卓にエンターテインメント性がある」
とは、フランス人夫が訪日の度に語ることです。
これは外食でも家庭の食卓でも同じで、フランスに比べて品数が多いこと、そして「食べ方」がフランスと全く違うことが、彼らの目にはとても新鮮に映るようです。
 



フランスとこんなに違う、日本の食卓風景・驚きの食文化

※新鮮な日本のお刺身、その美味しさにもびっくり。

 
私としては、前菜、メイン、デザートと、順番に食べるフレンチの方がある種のエンターテインメントに感じるのですが、フランス人夫にとっては「可愛い小皿がたくさん並ぶ日本の食卓風景」、そして「テーブルの上で小さなショーが繰り広げられる風景」がものすごく楽しい、のだそうです。

「テーブルの上で小さなショーが繰り広げられる」とは、焼肉やしゃぶしゃぶ、手巻き寿司、おでん等のことです。
確かに、このような食文化はフランスにはあまりありません。
あってもラクレット(ゆでたジャガイモやハムに溶かしたチーズをかけてみんなで食べる、フランス人の大好きな食事)くらいでしょうか。
そんな家族や友人同士でお皿をシェアする日本の食事スタイルが、とても絆深く、温かく感じるとのことでした。
 



フランスとこんなに違う、日本の食卓風景・驚きの食文化

 
そして日本では、小さくて雰囲気の良いレストランがたくさんあって、何といっても外食費がパリに比べて安価なところが、嬉しいポイントなのだそうです。
フランス人夫いわく、「それなのに料理が上品で、盛り付けがすごく綺麗。さらに皆、食に対する好奇心と探求心が旺盛で、食事に関する話題も多い。日本人が食の国際大会で優勝する理由がなんとなく分かる気がする・・・」とのことでした。

さて、リピーター・フランス人が愛する日本食は、面白いことに、回数を追うごとに変化するようです。
訪日1回目は「ラーメンか寿司」だった主人も、今では「日本食で何が一番好き?」と聞かれると、「おにぎり」と即座に答えます。
それもコンビニのものではなく、誰かが握ってくれたおにぎり、なのだそうです。
これは主人の友人であるフランス人(訪日3回・日本ファン)もそうなのですが、彼らはメディアの伝える和食から、次第に家庭料理のファンへとシフトするみたいです。

中でもおにぎりは、パリでも今、空前の大ブームです。
食べやすい上に「おにぎりには愛情がこもっている」という事実を知って、ますますおにぎりが好きになるみたいですね。
反対にフランス人にとって苦手な日本の食べ物は、サザエのつぼ焼き、白子、すじこ&たらこといった魚卵系、おにぎりの海苔を除く海藻類、そして山芋、納豆、イカの塩辛などです。
フランスでは食べる習慣のない食材が、やはり苦手な様子でした。
 



フランスとこんなに違う、日本の食卓風景・驚きの食文化

※普段は甘い朝食をとるフランス人にとっては、日本の和朝食も敷居が高いのだとか。

 
また、フランスに比べて日本の食事時間が早いことには毎度驚くようです。確かに、フランス人の夕食は開始時間が遅く(だいたい20時過ぎ)、しかもお喋りしながらゆっくり、じっくり食べます。
そのため、牛丼チェーン店のシステムなどはフランス人の驚愕するポイントなのだそうです。
しかし「おひとり様の食文化が発展している」という側面はフランスにはないので、夫は「おひとり様の食事処がフランスにもあったら、気軽に行けて良いな」と申しておりました。
 



フランスとこんなに違う、日本の食卓風景・驚きの食文化

※フランス人夫が一番喜んだ、温泉旅館の夕食時「飲み放題サービス」。「時間制限がなければ、フランス人だったら朝までねばるかも!」と、ウキウキの様子でした。

 
もう一つ、フランス人夫が驚いたのは、「日本では結構食べたのに、フランスに戻って体重測定したら痩せていたこと!」です。
これは普段食べているフランス料理にちょっと脂質が多いこと(気をつけます)、もあるのですが、フランス人にとっては和食が本当にヘルシーだったのかもしれません。

次回の訪日からは日本語をもっと勉強し、家庭料理やご当地の料理を見てみたいと語るのは、主人を含めた周りのリピーター・フランス人たちです。
彼らは「日本人」のファンになったことで、日本のリアルな料理(たとえば家庭のお弁当作りや、七草がゆなど季節の料理)を感じながら、もっと多くの日本人のハートに触れてみたい! のだそうです。
 

自分流×帝京大学



Posted by ルイヤール 聖子

ルイヤール 聖子

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2018年渡仏。パリのディープな情報を発信。
猫と香りとアルザスの白ワインが好き。