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パリ最新情報「カフェの黒板メニュー文字の書き方」 Posted on 2020/06/17 Design Stories  

どこのカフェの壁にも白チョークで可愛らしいメニューが書かれた黒板がかけられています。最初にフランス語を覚えたのもこの黒板からでした。前菜、メイン、デザートと3ブロックに分かれていて、耳慣れないというのか目慣れない料理名がずらりと並んでいて、その一つ一つを注文して食べながら、フランスの食文化やフランス語を学んだものです。へー、これはこういう料理名なのか、と出てきた料理を見ながら、大笑いしたこともあります。昔は学生でしたからお金もなく、一番安い料理を指さしました。出てきたのを見てびっくり。ゆで卵にマヨネーズがかかっただけのものでした。ウフ・マヨネーズと呼ばれる前菜料理でしたが、でも、そういう失敗も今となっては懐かしい思い出となっています。その時、一人暮らしの画学生だった私を幸せな気持ちにさせてくれたものがあります。それがメニュー黒板の白チョークの文字でした。綺麗な並んだ黒板の文字、これには毎回、うっとりさせられました。

パリ最新情報「カフェの黒板メニュー文字の書き方」



同時に、いったい誰がどうやって書いているのだろう、ということを思うようになりました。どこのカフェやビストロでも同じような文字が並んでいるからです。専門の書道家さんがいるのかしら、と思ったものです。ところが、今日、その謎が解けました。カフェの支配人が定規を使って、この伝統的なカフェ文字を書いているのです。定規! なるほど、そういうことだったのか、と思わず微笑みがこぼれだしてしまいました。

パリ最新情報「カフェの黒板メニュー文字の書き方」

パリ最新情報「カフェの黒板メニュー文字の書き方」



フランスのカフェのこのささやかな芸術心、画学生だった私をとっても励ますものになりました。こういうフランスのおしゃれな感覚は学ばなければと思ったものです。今は趣味で、黒板にカフェ文字を書いたりしています。自分の家の食堂の壁に小さな黒板をかけ、夫と私の日常にカフェっぽい空気感を取り入れたりして遊んでいます。「今日の朝食セット、ヨーグルト、タルティーヌ、温かい飲み物、そしてクロワッサンとオレンジジュースで、9€80です」と給仕さんを真似たりして。

パリ最新情報「カフェの黒板メニュー文字の書き方」

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