TPA校長奮闘記

校長奮闘記、「人間の醍醐味は学んで知ることでした」 Posted on 2026/07/09 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
いろいろとありまして今年の春にスタートしましたTPA「帝京×パリ、アートカレッジ」ですが、今月7月26日に行われるぼくのスクーリング(対面講座)で上半期のTPAが無事に、無事に、終了することになります。
様々な受講生の皆さんの声が届いています。
「ほんとうに、学ぶことの楽しさが毎回あって、生き甲斐を手に入れることが出来ました」
「視野が広がって、面白く、学生のころとは違い、大人になって得られる学びのすばらしさを実感しています」
こういうメッセージは周辺から聞こえてきたものですが、ほんとうに、やってよかった、と実感しております。
心配はありましたが、全授業をぼくも参加し、「たしかに、面白い」と、一応アーティストのぼくですが、毎回発見の連続でして・・・。
たとえば、イタリア中世の美術史の神髄を改めて学ぶことができたり、いわゆる絵画以前の石器時代の芸術遺跡の勉強しかり、アートプロデュースという仕事の面白さを知ったり、日本画や西洋画の本質を知ることが出来たり、ベルサイユ宮殿がどうやって出来たかを実際にベルサイユ宮殿で働いた先生から学べたり、ルーブル美術館の中を深堀見学出来たり、いやはや、ぼくが人選をしたにもかかわらず、素晴らしい講師陣の経験と実力がさく裂し、やはり、パリを経由して、「今学ぶことの新しさと面白さが、他とは違う、このTPAの本質だ。こりゃあ、おもろい」と毎回うなっているのですから、なんて、幸せな人間だと思いませんか?
でも、授業は毎回大盛況で、人数チェックもしているのですが、みなさん継続されていて、そこも校長として、何より嬉しい「現在位置」なのであります。

校長奮闘記、「人間の醍醐味は学んで知ることでした」



7月26日は、帝京大学のとあるキャンパスにある大教室をお借りしまして、ぼくが司会進行をする形で、現代芸術学の卯城先生、アクリル画の菅野先生をゲストに招き、「アートとは何か」を語り合う講座にしたいと思っています。この二人、正反対のものを持って生きてきたアーティストなんですよ、だから、楽しみ、ふふふ。

実は、この上半期(4月、5月、6月、7月)のジャンルの異なる授業の中で、「アートとは何か」が、共通したテーマであり、各講師陣、自然に語られておりました。
どの先生も一度は、「アートって、何でしょうね」と口にされていて、「これがアートだと思います」と結論を口にされる人もいれば、「アートは一言では語れない」という先生もいて、10人の講師が、全員、アートに関して思うことが別々で、これがまたぼくにはたまらなく、面白い経験となりました。

ぼくはそもそも、子供のころに絵が好きで、漫画家になりたくて、それが絵コンテになって、8ミリ映画を撮ったり、詩を書いていたら、それがまず音楽になり、そこから小説になって、戯曲が生まれ、芝居を演出しはじめたり、35ミリ映画を取り出したり、今は絵ばかり描いていますが、ほぼ、すべての表現を経験してきたぼくが思う「アート」はこの10人の講師陣とは、たぶん、違ったんです。
ぼくが思う「アート」については、まず、スクーリングで語ることにしますが、ぼくらがよく使う「アート」という言葉は、現代芸術担当の卯城さんからすると、また、油絵画家の菅野さんからすると、ぜんぜん違うものなんでしょうね、きっと。
そこをアーティストも研究者も必死で探究しているんだと思うのです。
人間がAIとは違うのであれば、そこに、この「アート」がどうかかわっていくのか、これはじつに興味があることじゃないでしょうか?
8月はフランスが動かなくなるので、TPAも夏休みになりますが、生徒の皆さんは、課題制作などがあり(一期生、最後にコンクールがあるんです!)忙しい夏になることでしょう。
そして、いくつかの投稿課題を見たんですが、いいです。先生が優しく指導しているので、だからこそ、開花している感じ、そこ、本当に面白いです。学びの醍醐味、ですね。
五感で学ぶ帝京×パリ、アートカレッジ、うんうん、いいんじゃないかな。
アートには、その辺の縛りもないところがいいんじゃないか、と思う今日この頃であります。・
学ぶことなんか、あるのか、と思っていた自分こそが、この学校から多くのことを学び取っていることに気が付けて、今は、心が洗われ、実に楽しいです。
8月は、自分も東京で個展があるので、めっちゃ全力でアートをしてやろうと思っています。無事に上半期が終了し、下半期がスタートするわけですが、すでに、来年、第二期のTPA構想を考えている父ちゃん校長であります~。
はい、皆さま、ご一緒に、えいえいおー。

校長奮闘記、「人間の醍醐味は学んで知ることでした」



父ちゃんの独り言、&、近況のようなもの。
ということで、7月26日が、TPAの講演会講座のようなものがあり、27,28日が「歌う詩人」ライブでして、つまり、まもなく日本にむけて出発です。そして8月5日から個展がスタートしますね。三越さんが本気出してきたようで、毎日のように、連絡が入っています。あの三越画廊をやる気にさせた、ということだと思います、あはは。実はこれも、アートプロデュースなんでしょうね。三越最大の画廊「特選画廊」、すごくいいんですが、ただ大きな画廊にみんなと同じように展示するのじゃつまらないと考え、美術館みたいにできないか、と設計図を提出したのが、去年のことでした・・・。
こういうのもアートプロデュース力ですよね。
自分の作品をどうみせたいか、作品は展示するだけじゃなく、すでに、アートは画廊に踏み入る瞬間から、はじまっているんだと思うのです。ぼくの美術サイトで流れているノルマンディで作曲した音楽をイヤホンで聞きながら見て貰うと、また、違った風景が出現します。会期が短いですが、今回の作品は、ほぼノルマンディで制作した作品なので、この音楽「孤独な泡たち-bulles solitaires」が、響くはずなんです。
アートは何か、ぼくにはまだわかりませんが、ぼくが感じたこの世界の一瞬がそこには結晶として封じ込められているはず。入り口には、辻仁成展「鏡花水月」と大きなタイトルが出ています。そこから中にはいり、回廊を歩く感じで、一つ一つの世界をご堪能ください。最後に出口で、ぼくの分身がみなさまをお待ちしております。マジか、えへへ、どうでしょうね・・・。(*`艸´)ウシシシ

校長奮闘記、「人間の醍醐味は学んで知ることでした」

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