日々のことば
日々のことば「政治」 Posted on 2025/07/14 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
選挙の街頭演説がそこかしこで行われておりますね。
政治は大事ですからね、自分の生活に不満があるならば、選挙でしか、日本の指針をかえることは出来ませんから、たぶん、みなさん、いろいろと憤慨されていることがおありだろうから、しっかり、今年はいつになく、候補者の声に耳を傾けておられることでしょう。
政治家はどの政治家も正しいことを発言しているように、聞こえますが、よく聞くと、的外れなことを言っている人もいますね。だから、注意深く判断をしていかないとなりませんね。
政治家の人に知ってもらいたい大切なことばがあります。
ご存じでしょうか?
「修身斉家治国平天下」
(しゅうしんせいかちこくへいてんか)
天下を治めるために大事なことは、まず、最初は、自分の行いを正しくすること。
次に家庭を大切にすること。
はい、次に国家をきちんと治めること。
そして、最後は、天下を平和にすべきである、という教えですね。
ぼくなんか嫌われ者で、もめ事ばかり、自由気まま、絶対に政治家にはなれませんね。耳が痛いです。
儒教の経典「礼記」の「大学」に書かれていることばです。
選挙に勝つことしか考えていない人たち、多くないでしょうか。ま、もっとも勝たなければ思う通りの政治が出来ないのは、わかりますが、でも、勝てば官軍、勝ったら国会で昼寝とか、する。
選挙戦の時だけ一生懸命頑張る政治家の皆さん、どうか、選挙に勝った後にこそ、もっとも大切な仕事があることを肝に据えてください。
あなたたちに日本の未来は委ねられているんですよ。
為政者は国民のための仕事をしなければならない。政治家の給料をぐんと下げれば、政治は金にならないと思う人たちが政界からいなくなって、本当に日本のことを憂う人だけが残るのじゃないか、と思うのですが、違いますでしょうかねー。
他党の悪口を言い合う選挙演説には心をくすぐられません。
そもそも、
日本の政治家の給料というのは、世界各国の政治家よりもうんと高いんですよ。おそらく、世界一です。
国力、円、国がどんどん下がっているのに、政治家は高い給料を貰い、子供の学校給食は簡素になり、食べられない子供たちは、民間の子供食堂に頼る始末・・・・。
もっとも気になるところです。まずは、政治家の給料を減らそう(せめて、世界の平均的なものにしましょう)ということを公約に掲げて貰いたいですね。
しかし、こうなったのも、選んだのは、我々、国民です。つまり、これは国民一人一人の責任ということになりますわな。
ぼくはどこの党がいいとか、誰を応援するとか、基本、発言はしません。
大事なのは、人、だったりします。給料なんかいらないから、日本をいい国にさせてくれ、という人いませんかね?
ぼくは、いい為政者に出てほしい、日本をなんとか支えてほしい、と思う人間の一人です。
はい、今日も精一杯生きたりましょう。
えいえいおー。
今日のひところ。
「修身斉家治国平天下」
今日のごはん。
「納豆ごはん」
日の出納豆というのがあまりに美味しくて、日本に帰るとスーパーで買って、玄米ごはんの上にかけて、食べている父ちゃんです。
※ 仏語の翻訳にまたまたまた挑戦をしました。笑。ちょっと残酷な絵本ですが、こういうのがフランスでは受けるんですよね。
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「Le Visiteur」展、
東京、現在開催中。7月21日まで、三越日本橋本店、コンテンポラリーギャラリーにて。
岡山、7月23日から28日まで、岡山天満屋本店、美術画廊にて。
パリ、10月13日から26日まで、パリ、ピカソ美術館そば、GALERIE20THORIGNYにて。
問い合わせは、各画廊へお願いします。
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posted by 辻 仁成
辻 仁成
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作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。