自分流・日々のことば
日々のことば「手習」 Posted on 2025/08/31 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
昔の人はおもしろいことを言うたものです。
「うかうか三十きゅろきょろ四十」
三十代、うかうかしていると、四十代で慌ててしまい、きゅろきょろしないとならなくなるよ、という戒めです。
歳月というものは、大丈夫大丈夫と思ってはいても、そのくらい過ぎやすく、人間というものはあっという間に、年老いてしまうから気をつけよ、という意味なんですね。
で、ぼくはそのあとの句を考えてみました。笑。
「うろうろ五十かつかつ六十」
五十代、毎晩、うろうろして梯子酒というか、呑んでばかりいると、六十代になって、お金が無くなりカツカツになるよ、というのです。怖っ。笑。
ま、何事も用心深くやっていかないとその先が大変になるよ、ということだと思います。
十年後の自分なんか、わからないものです。
来年だって、どうなるかわかりませんものね。
ぼくのような安定しない仕事をしていると、なおさら、不安で仕方ありません。
だから、瞬を惜しんでがんばります。あはは。
そういえば、「六十の手習い」ということばもあります。
「手習い」というのは習字のことを指します。
六十歳になってから習字を並びはじめることから、転じて、歳をとってから学問を開始することを言います。
「七十の手習い」とか「老の手習い」ってのも類義語でありますね。
小生は、「一生手習い」ということばにアレンジして、今でも、よく自分に言い聞かせています。
一生学ぶ、という姿勢が、その人を「うかうか」させない最善の道だと思うのです。
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」
ということばもご存じですよね?
知らない、というと恥ずかしい感じがしますが、知ったかぶりをしていると何もとくにはならない、ということです。
聞かないで知らないまま生きていくと、一生、知らない人間で終わる、というかなり手厳しいことばでもあるわけです。
死ぬまで勉強していいんですよね。
むしろ、死ぬまで好奇心を持ち続け、学ぼうとすることが、生きることに輝きをもたらすわけです。
素晴らしいことですよ。
何せ、学ぶことは楽しいじゃないですか? お金もかからないし、学んで知恵がつけば、それが生き甲斐にもなりますし。
学ぶことは幸福への入り口です。
「うきうき七十、うはうは八十」
目指したいですね。
はい、今日も精一杯生きたりましょう。
大丈夫です。
今日のひとこと。
「一生手習い」
今日のごはん。
「インスタントにゅうめん」
なんか、最近、にゅうめんが流行っていますか?
いろんな方からお土産に「インスタントのにゅうめん」を貰うので、食べてみるんですが、どれもマジで美味いですね。んで、いろいろな具材をトッピングしてみたんですが、夜の食事にはちょうどいい感じでした。
「腹八合医者いらず」と言いますからね、このくらいが、ベスト。軽い食事は、健康のバロメーターだと思います。
みなさんは、何を食べましたか?
☆。
ということで、芸術の秋、あと、45日くらいで、パリの個展がスタートします。はい、個展情報ですぞ!!!
近づいてきましたよ。準備万端です。
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パリ、10月13日から26日まで、パリ、ピカソ美術館そば、GALERIE20THORIGNYにて「辻仁成展」2週間、開催します。
だいたい、午後の14時から、18時くらいまで開画廊いたします。フランス人は長く働かないので、午後、お越しください。
今回は、浮世絵にヒントを得た新しいシリーズ、ボタニカルな美しいノルマンディ世界、など、今までにない辻ワールドでおおくりします。全23程の渾身作で行くよ。笑。
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1月中旬から3月中旬まで、パリにある日動画廊さんのグループ展に初参加します。ちょっと詳しくはまだわかっていませんので、正式に決まりましたら、お知らせします。
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辻仁成の美術サイト、先日、更新されました。
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※ 芸術新潮にインタビューされた記事が出ています。本屋さんで、ぜひ、チェックしてみてくださいませ。ついでの、時に。
そして、父ちゃんがみなさんの悩みや質問にこたえるラジオ、毎月3回やっている人生を語り倒すラジオ・ツジビルはこちらから、です。どうぞ。
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posted by 辻 仁成
辻 仁成
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作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。