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「明日、20日(土)、日本時間の16時くらいから新世代賞審査会を生配信」 Posted on 2021/11/19 辻 仁成 作家 パリ

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若い世代のクリエーターを応援する新世代賞も、今年で第五回目となった。
毎年、とにかく続けることが必死で、しかも、続くかどうかわからず、手探りでやってきたのだが、なんとか、5回続いた。
これは、すごいことだ。
でも、コロナの時代になり、日本に思うように帰ることができなくなったぼくが新世代賞を引率するのは、正直、難しくなってきた。
そこで、コロナ禍の2020年の春、第四回を開催しているときに、これは若い人たちに主催をバトンタッチして、大人過ぎるぼくらは後方支援に回る時が来たのじゃないか、と悟ったのである。
そこで人づてに出会ったのが、シモキタカレッジという下北沢にある学生寮の方々(そこのスタッフや寮生の皆さん)であった。
下北にいる経験者たちを巻き込んで、学生寮の皆さんと議論を重ね、こうして、第五回新世代賞の審査会までこぎつけることができたのである。

「明日、20日(土)、日本時間の16時くらいから新世代賞審査会を生配信」

※ 審査会の中継地となるシモキタカレッジ内部。



今朝の日記で書いた通り、欧州は冬の新しいコロナの波に飲み込まれ、ドイツや英国では毎日、5万人ほどの感染者を記録し、ここ、フランスでも2万人を超える状態となっている。
世界はまだまだ、かつてのような往来できる状況にはない。
そのうねるようなコロナ波の時代だからこそ、今年は、オンラインを使って、審査会をやろうと思いついた。
ぼくが昨年からはじめた地球カレッジ(オンラインスクール)のシステムを運営会社「マッチング」からボランティアで借り、フランス(ぼく)、日本(他審査員、候補者)、アメリカ(司会の学生さん)をつなぐ、大変ユニークな審査会になる。

「明日、20日(土)、日本時間の16時くらいから新世代賞審査会を生配信」

※ 準備は着々と進んでいる。



オンラインでの公開審査をすることで、応募した学生さんたち、その家族、そして、今回応募はできなかったけれど、関心を持っている人たちに、審査会の様子を閲覧して頂き、創作する喜びや、こういう企画を成功させるためのドラマを見てもらいたい、と思ったのだ。
新型コロナの影響でか、大きな宣伝もできなかったけれど、「駅の詩」というテーマに沿った様々な作品が届けられ、下北沢駅や小田急電鉄さん、そしてシモキタカレッジの寮生の皆さんの力を借りて、10作品に候補作が絞りこまれた。
候補作には選ばれなかったけれど、他、15作品くらいが、もしかすると、何かあるかも、という形で残され、審査員に託されている。
この賞は、一人でも多くの人にチャンスを届け、才能のある人をどんどん掬いあげることを目的としているので、厳格な賞というよりも、お祭りの要素もあり、楽しみ励ましあいながら、面白い若者を見つけようという主旨。
そこに、企業や商店街や大学や先生たちも相乗りして、みんなで、よってたかって、若者を応援しようという企画でもあるのだ。
本当は、下北駅周辺でイベントを大々的にやりたかったのだけれど、それは来年以降のお楽しみにとっておき、今回は、オンラインで、大勢の人とつながり、才能発掘のイベントに出来たら、と思っている。
関心のある皆さん、学校関係者の皆さん、日本時間で、土曜日の16時くらいからスタートする本審査会にご参加いただきたい。
素晴らしい作品が今年もノミネートされています。
以下のURLから、審査会生配信を御覧頂けます。
(時間になったら、生配信されるので、こちらから気楽に覗いてください)

視聴URLはこちら↓)

https://youtu.be/wfDloqUspUc

「明日、20日(土)、日本時間の16時くらいから新世代賞審査会を生配信」

自分流×帝京大学



posted by 辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家。パリ在住。1989年に「ピアニシモ」ですばる文学賞を受賞、1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。ミュージシャン、映画監督、演出家など文学以外の分野にも幅広く活動。Design Stories主宰。