PANORAMA STORIES
毎日が勝負飯、「木曜館のBLT」 Posted on 2026/03/23 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
昔、ぼくは学生時代に、下北沢にありました喫茶店「木曜館」でアルバイトをしていたんです。
「奥さん」と呼ばれる美人のママさんが経営するお店でした。もう、今はもちろんないです。だって、45年も前の話ですからね。でも、下北は当時も今も、あまり変わってないです。店が入れ替わったり人が入れ替わったり、という感じで・・・。
その頃、ぼくは中で、サイフォンコーヒーいれたり、カレー作ったり、していましたが、そこで出していたBLTがマジで美味しかったんです。
今日は、そのレシピ、というか、ま、レシピというほどのものじゃないんですが、作り方をご紹介します。
まず、大事なことが一つありまして、今の日本って、どこも、オーブントースターじゃないですか、昔ながらの縦に食パンを入れて焼く古いトースターが必要になります。笑。
ここに、写真のように二枚の食パンを重ねて、入れてください。
なぜ、そうするのか?
そうすることで、片側だけに焼き面が付きます。そして内側は二枚重ねることで、ふわふわしっとり、仕上げるんですよね。
まさに、マジックでしょ?
これが、木曜館BLTの勝因でした。

そうしたら、次に、一枚のトーストパンの焼いた面の方に、オーロラソース(マヨネーズとケチャップで作るソース)を塗り、そこに、具材を次の順番で載せていきます。(載せる順番は適当でいいです。適当に載せました)

※チェダーチーズです。

※ レタスは数枚重ねてから、片方の掌の上に載せ、それをもう片方の掌で勢いつけて叩き、薄くさせると食べやすくなります。余分な水分も弾け飛びます。笑。

ベーコンはカリカリにしてくださいね。どこか適当なところに、マヨネーズ、そして、反対側にマスタード、みたいな感じで塗ります。ここは適当でいいですが、大事なのは、もう一枚のトーストも焼き面にマスタードを塗ってください。
つまり、焼いた面同士が重なるようにするためです。そうすると、外側はふわふわしっとり面になるでしょ?
するとどうなるか、食べる瞬間、噛んだら、しっとり歯ごたえに出迎えられ、そのまま噛み進むと、まもなく、カリカリトースト部分に到達して至福を覚える、という仕組みです。
これが、最高に美味しいBLTを作る唯一のコツになります。

いかがでしたか?
このサンドイッチを作るためだけに、古いトースターを探してもいいくらいですよ。数千円で買えるでしょうから・・・。
ぜひ、やってみてください。
癖になります。木曜館のBLT!
木曜館の「奥さん」元気でしょうか?
「辻君は料理人むいてないわ」
といつも叱られておりました。あはは。
ボナペティ!


ラーメン博物館での「対麺」イベント、チケットはこちらです。天下無双のポルケッターメン、気になりますよね。
☟
https://note.com/preview/n140dda70d0e6?prev_access_key=dbd8f2a5eeaaee47588a0d7e01e2e747
☆
3月18日に、エッセイ集「キッチンとマルシェのあいだ」光文社。待望の新刊です。料理雑誌「ダンチュー」巻頭5年分の連載が一冊に!!!必読。
3月30日、新横浜ラーメン博物館にて、「対麺」プロジェクト。金曜日、チケット発売します。
8月5日から三越日本橋本店特選画廊A全面で「辻仁成展、鏡花水月」。
9月4日、小説「泡」、集英社。
11月、リヨンで個展。
他、いろいろ。
Posted by 辻 仁成
辻 仁成
▷記事一覧Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。


