PANORAMA STORIES

毎日が勝負飯、「さがり肉のステーキ」 Posted on 2026/06/12 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
今日はどんよりとした曇り日で、こういう日の海もなかなか素敵なんです。
週末でもないですし、バカンス時期でもないので、なんというか、人がいなくて、ガラガラ。
お客さんはぼくと三四郎だけでした。
満潮で風が強い日でしたから、海が荒くて、それが逆に映画のような切ない雰囲気を出しています。
ジャズとかが似合う海岸線ですね。

ぼくは「これからどういう風に生きていこうかな」とちょっと考えています。ずっとノルマンディで生きるんでしょうか、それとも自分の家がある福岡にでも戻って老後を過ごすのか、笑、年齢が年齢ですからね、いつの間に、こんな年齢になってしまったのか、びっくりします。
逆に、今だから絵を描こうと思ったのかもしれないですね。絵を描いていると落ち着くので、しばらくはこの感じで、海や空を自分なりに描いて静かに生きていく感じでしょうかね。
人生を振り返ると、いろいろなことを思い出します。
後悔も多いですが、感謝もそれに負けないくらいあるんですよね。
そういうものをカンバスに詩を紡ぐような感じで封じ込めていけるといいな。
三四郎も生きているし、感情があるので、じっと海を見て何か思っているんですよね。嬉しいと尻尾をふるし、ぎゅっと抱きしめてやりたくなります。

毎日が勝負飯、「さがり肉のステーキ」

毎日が勝負飯、「さがり肉のステーキ」



さて、今日は帰り道にスーパーで牛肉の下がり肉が安くなっていたので、(日本の五時からセールのようなもの、こちらにもあります)さがりステーキを作りました。
お肉に塩胡椒をしてしばらく放置。冷蔵庫からとりだしたばかりの冷たい肉を焼くときゅっとなっちゃうのっで、常温でおいたまま、一時間、放置新聞。
で、マリネとかしないでも、これで味が落ち着きます。

ニンニクはレストラン風にチップスにしておきましょう。

ソースは、えへへ、超手抜き。日本製の焼き肉ソースに赤ワインを入れて、沸騰の手前でとめるみたいな、ソース。なんか、日本が恋しいので、焼き肉ソース、でも、ちょっとおされにしたいので、赤ワイン、混ぜ、火を通す。

毎日が勝負飯、「さがり肉のステーキ」

じゃじゃーん。
完成です。
火加減は、ミディアムレアくらいがおいしいですよ。

毎日が勝負飯、「さがり肉のステーキ」

あと、冷蔵庫に売れ残ったサツマイモがあったので、適当にカットして、オリーブオイルで焼きました。子供のころ、サツマイモ売りのおじさんが、いもー、サツマイモー、とかいいながら売り歩いてましたね、子供のころ、主婦の人たちがそこに群がっていたのを、よく覚えています。ぼくはあんまりサツマイモ好きじゃないんですが、美味しい食べ方があります。
まず、塩胡椒で味を調えるんですが、根気よく中火くらいで、じわっと時間かけて焼くと美味しいです。しかも、そこに、身体にいいターメリックをけっこう入れるんです。癌にきくと噂されている、ターメリック、ブルーベリー、サーモンはたくさん食べるようにしています。
ターメリック・サツマイモ・グリル!美味しいよー。笑。
ボナペティ!

毎日が勝負飯、「さがり肉のステーキ」



父ちゃんの独り言、&、近況のようなもの。
なんか、男の人が道の角で、ひざに手をついて腰をかがめていたので、気分でも悪いのかな、と思って、大丈夫ですか? と声をかけたら、振り返って、笑顔で、ボンジュール、問題ないから、どうぞ、と言われました。仕方なく行こうとしたら角を奥さんと小さな娘さんが曲がって来たんです。そしたら、腰をかがめていたお父さんが、「わっ!」と起き上がって、驚かせた。なんだよ、そんな早くから腰かがめなくてもいいじゃないか、と三四郎が文句を言うので、優しいお父さんじゃないか、とほほ笑んでおきました。わん♪


8月5日から11日まで、三越日本橋本店、特選画廊にて、辻仁成展「鏡花水月」、三越を辻美術館に!左手に入り口、右手に出口が出来ます。中が広くて、過去最大規模の展覧会になります。各コーナーごとに、絵の世界、シリーズが異なるんです。あ、ゴメスもいます。
日本の皆さん、遊びにいらしてください。
10月22日から25日、パリ、コンコルド広場でのモダン・アートフェアに出展。前はシャンゼリゼ大通りでやっていたアートフェアですが、最近は、コンコルド広場特設会場でやっています。芸術の秋。世界の絵画ファンへ向けて、はばたけ。パリの皆さん、よろしく。
11月5日より、リヨン市で個展。先日、第18回リヨンビエンナーレに公式参加が決定しました。面白いことが出来るといいですね。リヨンの皆さん、応援お願いします。熱血マリさんが、奮闘中です。しげちゃんが、リオンツアーを来週くらいにこっそりと打ち出す予定だそうですが、詳しくは知りません。えへへ。

父ちゃんの作品を観たい皆さん、こちらのアートサイトでもご覧いただけますよ。どうぞ。

辻仁成 Art Gallery
帝京×パリ・オンラインアートカレッジ



Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。