PANORAMA STORIES
あの野本が、タイムアウトで大特集という怪 Posted on 2026/07/10 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
とりあえず、パリに到着いたしました。
暑いです。ノルマンディがすでに恋しい、田舎大好き父ちゃんですが、日本に行く前に、パリでのお仕事もこなさないとならないので、ふ~、暑いわ、暑いわ。
まず、最近仲良しの画廊でギャラリストさんと今後のことを話し合ったり、そこに展示されている絵画などを鑑賞したり、父ちゃんのパリ事務所のスタッフ、マネージャーさんらと何か月ぶりかのミーティングしたり、仕事山積みで、そりゃあ、そうですよね、ノルマンディにひきこもっているんだから、パリ事務所の面々も心配だったことでしょう。
でも、それにしても、パリは大都会ですな~、人、人、人・・・。
人が多い、観光客だらけで、眩暈を覚えました。
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と、そこへ、あの野本から、「TIME OUT」(アメリカの雑誌したっけ?)で大特集されたよ、と、本人から記事ラインが届きました。ま、マジか!
おおお、すげー。
急に、スターシェフになってしまいました。なので、今回は、会ってもらえません。連日、満席らしいです。
記事は見事に、どアップの野本特集で、正直、やばかったです。
写真、貼っておきます。でも、数少ない友だちとしては、う、嬉しい。
ひょえええええ、誰やお前、いつの間に、こんなに偉くなってしもうたんや、さ、寂しいやんか~・・・。もう、あのよっぱらい野本には会えないのか・・・。
☝これ、広告じゃないんですよ。フィガロじゃないんですよ、タイムアウトです。あの、野本ですよ、信じられまっか????

※ 仕事している時は、確かに、この顔です。仕事している時に話しかけても、面白くないんです。つまんないなー、と感じますが、ひとたび、酒を浴びると、人格が、豊かになります。皆さんよくご存じの、まさ、になるんです。のもとまさふみ、の、まさ。
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ぼくね、友だち少ないんです。スタッフに言われましたが、ぼくはいつも兄でないとならないので、弱みも見せないし、人からご馳走されるのもいやで、お金がない時でもご馳走しちゃう、と・・・。笑。ぼくを裏切った奴なんかにも、ずっとご馳走してたバカ男なんです。でも、ぼくが飲みに行くと、必ず財布をだして、払おうとするのが、野本、でした。兄の重たい看板を下ろせたのはよかったです。ただ、割り勘とかダサイから、おやじ連合はやりません。なので、交互に払っています。そういう恩を作らない、持たない、でも、縁は持つ。

父ちゃんは、パリに来ると、スケッチをして歩き回ります。
昨日は、13500歩、あるきました。
そして、セーヌ川岸で、スケッチブックひらいて、ラフな絵を描いて、それを後日、パステル画にしちゃうんです。ぼくには、どこか、モノクロームな世界に見えるパリ。
人を消して描いていますが、時々、遠くに人も映り込みます。
なんだろう、パリの何が好きかって、人はどんどん来るし、どんどん出て行くでしょ? 死んだり、生きたり、去ったり、戻ってきたり。でも、パリは変わらない。
100年前も、同じでした。
カメラを開放にしておくと、人間が全部消えるんですが、そういう目線で、パリをスケッチしています。時々、詩を書くこともあります。それが小説になることもありますよ。
人間の見えないパリが、ぼくは好きです。でも、人がいなくても、その構造物は人間が作った芸術作品なんですよね・・・。
本当は9月くらいの落ち葉で真っ赤に染まるセーヌ川が一番好きですが・・・。
ぼくのパステル画もいつか展覧会をやりたいので、お楽しみに。
今日は、最新野本情報でしたね。あはは。
えいえいおー。



父ちゃんの独り言、&、近況のようなもの。
で、さっき、久しぶりに息子と会いました。クーラーを買ったんですって、屋根裏部屋だから、きついんだそうで、クーラーといっても簡易式のやつが売ってましてね、それです。簡易式のやつって、でかいホースが熱風を出すので、外にそのホースを出さないとならないんですよね。だから、窓がちょっと開くし、そこから外気も入って来るので、ま、気休めにしかなりません。それでも、屋根裏部屋は、熱波だと50度を超えるような状態になるわけで、死活問題ですからね、息子君も部屋にクーラー、よかったです。日本は暑いですか? 今月後半には日本なので、でも、冷房があるから、逆にフランスより、涼しいんじゃないか、と内心、喜んでおります。笑。
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8月5日から、辻仁成展「鏡花水月」がスタートします。今は、そこへ向けて、三越さんといろいろと頑張っているところです。いい個展になるんじゃないかな、朗報、待て!
えいえいおー。


Posted by 辻 仁成
辻 仁成
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作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。



