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パリ最新情報「七不思議、クリスマスツリーはいつ、どうやって、回収されているのか?」 Posted on 2024/01/08 Design Stories  

クリスマスツリーといえば、モミノキ、ですね。
もともとはキリスト教とは関係なく、クリスマスツリーの由来ですが、古来の北欧などで、人々が冬至を祝って飾られたもの、と言われています。
なので、モミノキだけじゃなく、白樺とか、ツゲとか、ビャクシンなどの樹木もかつては、つかわれていました。
しかし、モミノキなどの常緑樹になったのは、そのいつまでも変わらない緑色が、生命の永遠性につながる、と思われてから。
そこに、キリストの降誕日が結びつき、広まった、と言われています。最終的に、飾り付けもしやすいので、モミノキが一般化していきます。
しかし、モミノキとはいえ、永遠ではありません。クリスマスの時期はいつまでも緑色鮮やかに屹立しておりますが、次第に葉っぱが、落ちて、だんだん、みすぼらしくなっていくのです。

パリ最新情報「七不思議、クリスマスツリーはいつ、どうやって、回収されているのか?」

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だいたい、12月のはじめくらいにフランスの家ではモミノキを花屋さんから買って帰り、飾り付けられ、まさに、クリスマス前後に、電飾が輝き、子供たちのためのプレゼントが根元に置かれ、家族を、楽しませます。
このクリスマスツリーは、だいたい、年をまたぎ、この時期(1月の第一週の終わりころ。正確には1月6日のキリスト教のエピファニー、公現祭後)に、捨てられます。
花屋で購入するときに、モミノキが入る黒い袋が付いてくるのが一般的で、これを、パリ市が指定する、各地の「ツリーの終点駅」まで運ぶのです。
パリ市は、このモミノキに「第二の人生を与えましょう」というキャンペーンを展開しており、人々は、近くの集積場に捨てにくるのです。
捨てられたモミノキは、堆肥としての再利用や、動物園の動物たちの餌になります。(栄養が豊富なんだそうです)
これらは、ある日、市の人が引き取りに来て、忽然と消えます。
リサイクルの工場に運ばれ、そこで、第二の人生へと舵を切ることになるのですが、出し遅れる家庭が必ずあって、2月の頭とかに、路上にぽつんと置き去りにされていることもよくあります。
大変、迷惑な話で、そのツリーは永遠の緑色ではなく、次第に茶褐色に朽ちていき、目も当てられない感じになって、見かねた誰かが、建物の管理人さんとかが、パリ市に連絡をしたりして、最終的には春の訪れ前に、消えてなくなります。
ということで、我が家のツリーも明日あたり、集積場に捨てに行くことになっています。お父さん、よろしくおねがいしますね。(ま)

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