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パリ最新情報「美しいお花に囲まれて、息抜きと学びと。二つの目的を持つ花屋さんがパリで人気」 Posted on 2023/05/02 Design Stories  

 
カフェを提供する花屋さん、アンティーク小物を販売する美容院、食堂を兼ねた本屋さん…etc。
本来の商売にプラスアルファで「何か」を提供するお店が、今のグラン・パリ(パリ首都圏)で増えつつある。
理由は、顧客が小売店とのより温かい関係を求めているため、若い従業員にも仕事を楽しんでもらうため等さまざまなのだが、そうした傾向が一番強いのは、やはりパリやパリ近郊にある“お花屋さん”だ。
 



パリ最新情報「美しいお花に囲まれて、息抜きと学びと。二つの目的を持つ花屋さんがパリで人気」

 
「お花が漂わせる香りや良い雰囲気に包まれながら、気持ちよく過ごしてほしい」とするのは、パリ11区のフラワー・ショップ「Fragrance(フラグランス)」。
シックな内装に目を奪われていると、奥に小さなサロン・ド・テが広がっていることに気づく。
 

パリ最新情報「美しいお花に囲まれて、息抜きと学びと。二つの目的を持つ花屋さんがパリで人気」

 
フラグランスでは、生花だけでなくドライフラワーや素敵な花瓶もたくさん置かれている。
なおサロン・ド・テではオーガニック素材を使ったブラウニーやクッキー、ケーキ、お茶、カフェなどが楽しめるということだ。
 

パリ最新情報「美しいお花に囲まれて、息抜きと学びと。二つの目的を持つ花屋さんがパリで人気」

※パリジェンヌのオーナーが好む、“素朴で控えめな色”のお花に囲まれたサロン・ド・テ。癒しのひと時が味わえる、パリの素敵なスポットだ。

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パリ最新情報「美しいお花に囲まれて、息抜きと学びと。二つの目的を持つ花屋さんがパリで人気」

 
同じくパリ11区の花屋さん「Désirée(デジレ)」は、“スイーツのアトリエ”も兼ねている。
花屋さんのすぐ隣には小さなアトリエのスペースがあって、現在はなんと、MOCHI(モチ、大福)のワークショップを開催中なのだとか。
 



パリ最新情報「美しいお花に囲まれて、息抜きと学びと。二つの目的を持つ花屋さんがパリで人気」

 
パリは今、空前のMOCHIブーム。
フランス人のアイデアが光る美しい大福があちこちで販売されている。
なおデジレのワークショップでも、先生は日本人ではなくパリジェンヌのパティシエだということだ。
デジレは以前、このスペースをカンティン(食堂)として営業していたそうだが、今では顧客のラブコールに答えてアトリ・スペースに変身させている。

またこの近くには花屋さんがいくつかあって、パリらしい「自由な花屋さん」を見ることができる。
例えばドライフラワーを歩道ぎりぎりまで広げて制作しているのも、そして誰も何も言わずに愛でているところも、非常にパリらしい光景だった。
 

パリ最新情報「美しいお花に囲まれて、息抜きと学びと。二つの目的を持つ花屋さんがパリで人気」



 
二つの目的を持つ花屋さんは、パリの郊外にもあった。
パリから電車で15分ほどの所にあるこちらの花屋さんでは、エピスリー(食材店)を兼ねており、ソースやワインといった日常的なアイテムを販売している。
 

パリ最新情報「美しいお花に囲まれて、息抜きと学びと。二つの目的を持つ花屋さんがパリで人気」

 
郊外ではパリ中心部に比べて、スーパーが少し遠い所にある。
そのためドレッシングやマヨネーズなど、ちょっとした品物を近所の花屋さんで買えるのはとても有難い。
そうした理由もあるのか、こちらではムッシュのお客さんが女性より多いのが印象的だった。

5月1日はフランスで「スズランの日」だったので、花屋さんにはたくさんのスズランが並んでいた。
なお、今の季節はピオニー(芍薬)が主役だということだ。
そんな華やかなピオニーに囲まれて、ほっと一息、学びも癒しも…という花屋さんが今のパリで人気のようだ。(オ)
 

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