パリの中心部、1区の40 rue de Louvreに、フランス最大級の日本食材専門店“iRASSHAi”がオープンして、数か月が経った。
面積860平米もあり、うち、売り場面積だけで５００平米を超える広さだ。
現在は食堂風大衆レストランとカフェ＆バー（日本酒）を併設しているが、なお、地下に本格的な和食レストランが建設中（実は完成している）！！！
いまかいまかとオープンを待っているところ。春から試運転開始、とのこと。
筆者が訪れたのは日曜日の昼頃であったが、食堂は満席であった。
ここの凄いところは、全商品が日本食材なのである。
アジア系を一緒くたにして扱っているスーパーはいくつもあるが、ここまで日本食材にこだわり、それを売るだけではなく、普及、広めようとしているところが、面白いし、日本人からすると表彰したくなるような内容なのである。
ほぼ、日本と同じものが手に入るが、日本にはない、素晴らしい試みも発見した。
一つ目は、みりん、とか、ごま油の量り売りをしている点。これが大ヒット中！
専用のボトルがあるので、好きなだけ、必要なだけ、あるいはお試しでちょっと買う、というのが可能なのである。これは、本当に、素晴らしいし、何よりも、業務用を小売りするので、安く買うことができるところが、ざん新、＆、素晴らしい。

※　量り売りで、ごま油やみりんが買える！！！！！　すごい。

※　食材カードをもとに、材料を買うことができる！！！

※　味噌とか、フランス人には、大きすぎるので、このミニミニサイズの味噌が各種揃えられている。すごい。

さらに、日本の料理をここの食材で作ってみたい人のために、食材カード、というのが棚に置かれてあり、そこに書かれた商品をそろえると、和食料理が一品作れる、みたいな試みがなされているのである。
この量り売りと、食材カードが、とくに、大成功をしており、日本食に関心の高いお客さんを連日、巻き込んでいる。
食堂があり、もちろん、全部日本の料理、たとえば、カツカレーとか定食がずらり、筆者も試してみたが、これが、うまい！　おいしい！　
日本の食堂で食べる味そのものなのである。
日本語が堪能なフランス人、ザビエ氏とティエリー氏の二人が、相当な時間さ割き研究を重ね、投資を募り、スタートさせた大チャレンジであったが、わずか数か月で、大成功をおさめている。
地下にグランド・レストランがオープンをしたら、まず、間違いなく、パリで最大級の日本食材＆フードコートになるだろう。和風の個室もいくつかあり、寿司や炉端風のカウンターでは各種イベントも計画中なのだとか・・・。
印象としては、ロンドンのジャパンセンターに似ているが、国の運営ではなく、フランスの若者二人が長年の研究とリサーチの上で実現させたビッグプロジェクトというところが、非常にユニークである。

※　照り焼きチキン定食だ。

※　筆者推薦のカツカレー。

※　地下にオープンを控えるグランド・レストラン！！！

※　筆者が感動した、個室に上がるときの、この和の気配り、やばい。

※　仕掛け人は、この男だ。ザビエさん。日本語がペラペラ！！！

日本食にはうるさい、筆者だが、ここではまさに、本物の日本が手に入る。
おいしく食べることができる。そして、何よりも、良心的なのが、高額にはならないよう、手が届きやすい、買いやすい値段設定に注力されている点であろう。
日本側にもスタッフがいて、大量の商品を随時途切れないように船便でフランスに送っている。なので、この比較的買いやすい料金が成立しているのだ。
カフェでは、日本のお弁当やサンドイッチも売っているし、夜は日本茶カフェが、日本酒バーになり、おいしい日本酒でのほろ酔いが堪能できる。
しかも、一杯、3ユーロのお試し用の酒まであるので、日本通がここからぐんと増える予感がする。
アジア人が集まるオペラ地区からも近いし、若者文化の中心地マレ地区からも近い。パリど真ん中にできた巨大日本食材スーパー「いらっしゃい」（iRASSHAi）、フランス日本文化発信の中心地になることは間違いなさそうだ。（じ）

iRASSHAi
40 rue de Louvre 75001 Paris
https://irasshai.co/

※　レストランは連日、満席なのだ！　おいしいからねー。ということで、目が離せません。