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パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」 Posted on 2023/08/12 Design Stories  

 
パリに和食文化が根づいてから、長い年月が経つ。
そしてその人気は衰えるどころか、形を変え品を変え、日本人も驚くようなコンセプトで、新世代のパリジャンたちが舵を取っているのが現状だ。
2023年の夏、そんなアドレスがもう一つ、パリに加わった。
 

パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」



 
8月9日にオープンした「iRASSHAi(いらっしゃい)」は、総面積800㎡以上という超大型のコンセプト・ストアだ。
日本の食文化に特化していて、エピスリー(食材店)、食堂、カフェ、バー、キッチンスタジオ、和食ビストロの面々を一カ所に集結させた。

創業者はグザヴィエ・マルシャン氏、ティエリー・マンソン氏のパリジャン二人組である。
起業家でもある彼らは、「日本料理をよりシンプルに提供して、多くの人に愛してもらうこと」を目標とし、パリの一等地にiRASSHAiを構えた。
 

パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」

※場所はパリ1区、シャトレ駅からも近い。

 
iRASSHAiのメインは、約1000種の商品を扱うエピスリーだ。
こちらでは醤油、味噌、パン粉、鰹節、だし汁、米麺、海藻類などがずらっと並び、フランスでは手に入りにくいレアなアイテムもあった。
 

パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」



パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」

※日本のお菓子コーナー。カレールウ、レトルト食品などもこちらに。

 
iRASSHAiは、すべての商品に「透明性」を保証している。
というのは、商品のラベル裏に貼りつけてあるQRコードをスキャンすると、すべての情報がここで即座に提示されるためだ。
 

パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」

※商品棚にもQRコードが。



 
たとえばお馴染みの酢味噌。
フランス人で酢味噌を知っているという人はほとんどいないのだが、そうした人がQRコードをスマホで読み込むと、酢味噌の説明、成分、アレルギー表記、さらにちょっとしたレシピまで、その場で確認することが可能なのだ。
 

パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」

※iRASSHAiのホームページに飛ぶ。

 
これも創業者二人のアイデアだったといい、「より分かりやすく、利用しやすい側面に重点を置いた」のだそうだ。
フランス人にとっては謎深い日本のレアな食材も、これで自由に手に取り、知ることができる。
 



パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」

 
そんなiRASSHAiコンセプトは、GOÛTER(味わう)、CHOISIR(選ぶ)、APPRENDRE(学ぶ)の3つを柱としている。
今後は店内にて定期的な和食の試食会や、料理教室を開催する予定もあるという。
 



パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」

 
またお米のラインナップも豊富だった。
特に斬新だったのは、こちらの「お米バー」である。フランスのスーパーではシリアルがこうして販売されているが、この中にはひとめぼれ、はえぬきといった日本米、そしてもち米、黒米、赤米が入っていた。
システムは量り売りで、袋はもちろん紙製。
ひときわモダンな内装の中で、フランス人が利用しやすいよう各所にアイデアを散りばめた。
 

パリ最新情報「日本の美食に特化!800㎡の大型コンセプト・ストアがパリに新登場」

 
このように、日本食だけにスポットライトをあてたパリのiRASSHAi。
ここではその名の通り、訪れた人を温かく”歓迎 “する。
※次回は同場所にオープンした食堂(SYOKUDO)、カフェ(KISSATEN)の様子をお届けします。(内)
 

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