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パリ最新情報「カルガモ親子のお引越しを手伝った、心優しきパリジェンヌ」 Posted on 2023/05/03 Design Stories  

 
先日、カルガモ親子のお引越しを全力で誘導したパリジェンヌの動画が「TikTok」に投稿され、900万回近くも再生されたというニュースが流れた。
場所はパリ中心部の6区、道路上にて。
一人の女性が歩道の端を歩きながら、カルガモ親子が危険な目に合わないよう、優しく付き添っている光景が動画内で映し出されている。
 



 
女性は道中、通りかかった男性らに「リュクサンブール公園はまだ遠いですか?」と質問。
すると彼らも指をさして「あちらです」と案内した。
カルガモ親子はその後、女性によって安全な場所まで無事に誘導されたという。

カルガモのお引っ越しシーンは世界で報道されるが、ここパリでも珍しいことではない。
昨年6月にはパリ北西部にて警官が、混雑した道路で市バスを止めた上、カルガモ親子をエスコートしたというニュースもあった。
※カルガモの繁殖期は4月〜7月にかけてがピーク。
 

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パリ最新情報「カルガモ親子のお引越しを手伝った、心優しきパリジェンヌ」

 
パリの大きな水辺といえば、セーヌ川やサン・マルタン運河がある。
しかしパリの公園には人工池が多数あるため、カルガモ親子のお引越しには誰もが遭遇する可能性がある。
今回投稿された動画は偶然居合わせた人によって撮影されたというが、SNSのこの時代では、逆に“誰もが記者さんになる”可能性もある。
そして動画はフランス人の心を強く打ったようだ。
投稿主が「小さなアヒルの親子、優しい女性、通り過ぎる2人の男性、パリ、完璧です」とキャプションを付けると、「この女性はヒロインね」「ブラボー!」「私も昔付き添ったことがある」などといったコメントが相次ぎ、連休中のフランスに優しい空気が広がった。
 



パリ最新情報「カルガモ親子のお引越しを手伝った、心優しきパリジェンヌ」

 
今回は心優しきパリジェンヌによって誘導されたが、街なかを歩くカルガモ親子には危険もたくさん待ち受けている。
段差、溝、カラスなど、人間が見えないところでは母も子も命がけ。
そんな中で際立つのは、やはりカルガモ母の愛情だろうか。
初めての経験に戸惑いながらも雛が揃うのをじっと待ち、歩みを遅めたり移動ルートを変更したり。
こうした光景が近隣住民を一致団結させるきっかけになるというのは、世界でも共通のようだ。(内)
 

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