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毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」 Posted on 2026/04/27 辻 仁成 作家 パリ

毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」

おつかれさまです。
うちの両親は福岡の大川という町に近いところで生まれて育っています。佐賀県と福岡県の県境のあたりなんですが、この地域にしかいない不思議な鳥がいます。カチガラスというのですが、ご存じですか?
カラスの一種なんですが、身体のあちこちが白いんです。白と黒のぶちなんですよね、そんで、可愛いんです。
このあたりの武士の人たちにとって、カチガラスは、勝ちカラスだから、縁起のいい鳥と言われていたようですね。
父さんが、生きていた頃、そして、ぼくが子供だった頃、よく聞かされました。たしかに、日本だと佐賀県のあたりでしか、見かけない珍しい鳥だったのですが、このノルマンディにはいるんです。
AIに訊いたところ、同じ種族の仲間だそうですが、微妙に異なるようです。でも、同じ鳥がノルマンディにいるってのは、ご縁を感じます。だから、フランスのカチガラスもぼくは運気を運ぶ鳥と呼んで、三四郎には、吠えるな、と教えております。あはは。

さて、今日は、アーティスト仲間がごはんを食べに来たので、夕方、ナポリタンを作ってやりました。ナポリタンって、イタリアでは通じないんですよ。ナポリタンというピザがあるらしいですが、パスタは存在しません。日本で生まれたナポリタン、ぼくの母さんのナポリタンは世界一美味しかったです。
ということで、今日は母さん直伝のごくうまナポリタンの作り方を、ご一緒に!!!

毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」

材料は、上の写真のような感じです。
ピーマン、玉ねぎ、ソーセージ、ハムがあれば十分です。
パスタは、何でもいいですが、ちょっと太め、バリラの7番とか、いいですね。リングイネだとちょっと太すぎるので、スパゲッティですかね。
で、他には、バター、ケチャップ、トマトピューレ、にんにく、アンチョビ、唐辛子、タバスコ、パルメジャーノチーズ、醤油、ソース、とか、笑。
要はペペロンチーノと同じ作り方ですが、途中から、バターとか、醤油とか、いれて、和風ナポリタンへと軌道修正します。

毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」

毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」

具材なんですが、フライパンの半分で、玉ねぎとかピーマンを炒めつつ、その反対側の隙間でソーセージを焼いておりました、うちの母は・・・。
で、真ん中で、トマトピューレ&ケチャップを焦がします。軽く、焦がすといい感じです。
で、最後にがーっと混ぜます。
バター、白ワイン、混ぜ混ぜ~。
粉チーズとかも、ここらへんで、ぶち込んで結構です。

毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」

硬めに茹で上がったパスタを投入し、よく混ぜます。
で、母さんがやっていたのは、ここに醤油、ブルドックソースも少し、いれるんです。
「なんでいれたら、よか」
と言ってましたね。和風の極みです。
塩胡椒で味を調えますが、ブラックペッパー、大事です。
バターが味の決め手になるので、いいところに落とし込んでください。一人だと、10g程度、4人だと40g程度、でしょうか・・・。
オリーブオイルでやりましたが、普通のサラダ油でもいけます。サラダ油の場合、バターで濃度を調整してください。

毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」

最後に、粉チーズをふりかけ、辛さが足りない場合は、タバスコですね。日本の喫茶店の味なんですが、これね、フランス人、驚きます。
「日本のスパゲッティは最高でーす」
ですって、あはは。
さ、やってみてくださいね。
ボナペティ!

毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」

毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」

近況のようなもの。
まだ、日本に送った油絵8枚ですが、シャルルドゴール空港の倉庫にあります。書類がまだそろってないので、月曜日か、火曜日までに、必要なデータがそろう感じですね。そこから発送になるので、日本への到着は5月頭かな、と思ってやきもきしています。
とりあえず、第一便が日本につかないと第二便は怖くて、発送できません。タイミングを待っているところです。気を揉むぞ。
そして、どうやら、11月8日のパリでのライブはフィックスされたようです。明日くらいに、もう一度確認をしてから、発表し直します。フランスのバンドと一緒にやります。ぼくはたぶん、弾き語り、です。
エッセイ集、「キッチンとマルシェのあいだ」文庫本「父ちゃんの料理教室」発売中です。よろしくです~。

毎日が勝負飯、「母さんのナポリタン」

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Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。