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日本とこんなに違う、ドイツの夕飯風景 – Kaltes Essen冷たい食事 Posted on 2023/11/14 マイヤー 智栄 会社員 ドイツ・マインツ

 
先日息子の友達が遊びに来て、夕飯を食べていった時のこと。その日はパスタに市販のソース、トマトとキュウリを切っただけのサラダ、という簡単メニューでした。
食べながらその子がお皿をしみじみと見つめるので、手抜きと思われたのかとドキドキしていたら、「僕の家では夕飯に温かいもの食べることないなー」と言ったのです。
 

日本とこんなに違う、ドイツの夕飯風景 – Kaltes Essen冷たい食事



 
それを聞いて、Kaltes Essen(カルテスエッセン)という言葉を思い出しました。
直訳すると「冷たい食事」という意味のこの言葉は、主にドイツの夕飯を指す言葉で、火を使わない料理のこと。
具体的にどんな食事かというと、スライスしたパンにチーズ、ハム、ソーセージ等の切って並べるだけ、というシンプルな食事です。
サラダなどを添えることもありますが、調理する必要のないものがメインの食事なので、Kaltes Essenと呼ばれます。
 

日本とこんなに違う、ドイツの夕飯風景 – Kaltes Essen冷たい食事



 
ドイツでは、お昼に温かいものをしっかりと食べ、夕飯には軽めの食事をするというスタイルが一般的。
私の周りでも夜はKaltes Essenという人はかなり多く、むしろ夕飯に何か料理をする、という家のほうが少ない印象です。
Kaltes Essen以外に、Abendbrot(アーベントブロット、夜のパン)と呼ばれることも。
 

日本とこんなに違う、ドイツの夕飯風景 – Kaltes Essen冷たい食事



 
ドイツ人の同僚数人に夜に家でどんな食事をするのか聞いてみたところ、Kaltes Essenと温かいものを食べるという割合が半々くらいでした。
温かいものを食べるという同僚は、旦那さんもしくは奥さんが会社に食堂がない等の理由で、温かいものを食べられないから、だそう。
やはり一日のうち、一度は温かい食事を摂りたいようです。
これも同僚から聞いた話ですが、昔は家でお昼を食べることが多く、その時に温かい食事を摂ったので、夜は軽めになったんだよ、とのことでした。
 

日本とこんなに違う、ドイツの夕飯風景 – Kaltes Essen冷たい食事



 
このKaltes Essen、家庭の食事だけではありません。
なんと病院の食事もそうなんです。
以前、入院していた時に夜の食事で出てきたのは、スライスされたパンが2枚と、スライスチーズにハム、という日本の感覚では信じられないような食事でした。
確かにお昼は温かいものが出ましたが、あまりにわびしい夕飯になんともいえない虚しい気持ちになり、早く家に帰りたい!と思ったのを今でもよく覚えています。
 

日本とこんなに違う、ドイツの夕飯風景 – Kaltes Essen冷たい食事

 
日本の感覚からすると、温かいものがない夕飯というのはなんとも味気ないような気がして、我が家では何かしら温かいものを食べることが多いのですが、たまに何も料理したくない時にはパンを買ってきてKaltes Essenにすることも。
毎日続くのは嫌だけれど、夜に料理をしなくていいという気楽さもたまにはいいかな、とドイツ在住15年近くが経つ今は思うようになりました。
 

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Posted by マイヤー 智栄

マイヤー 智栄

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東京都出身。2010年よりドイツ、マインツ在住。
ドイツ人の夫と息子、2匹の猫との5人暮らし。