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マダム・アコのパリジェンヌ通信”「パリジェンヌ」とは…?” Posted on 2023/10/15 Ako アーティスト/フリージャーナリスト パリ

 
今更ですが、実のところ「パリジェンヌ」とは…?!
定義としては、パリに住む女性のこと。
しかしこの一言には、単なる名称に終わらない趣や意味合いが含まれているようです。
ふんわりスィートでシャンパンの泡のような女性をイメージするのは、なんと日本のみならず米国や南米、アジア諸国など多くの国も同じだそう。
一説によると、様々な国の女性が彼女たちのファッションやライフスタイルに憧れ、お手本にしたいと思う風潮は、19世紀から始まると言われています。
そういえば私が少女の頃に人気だった日本のファッション雑誌オリーブも、お手本はパリジェンヌではなかったかしら。
パリジェンヌへの憧れ現象は、今に始まったことではないようです。
 

マダム・アコのパリジェンヌ通信”「パリジェンヌ」とは…?”



 
反面、「随分もて囃されているけれど、私が知るパリジェンヌって…」という話を聞くこともあります。
もちろん、世の中は例外だらけ。
しかし約200年に渡りパリジェンヌがもて囃されているとしたら、そこに理由がないはずがありません。
その理由や秘密を、独断と偏見であれ、実体験と見たまま感じたままでご紹介しているのがまさにこの「マダムアコのパリジェンヌ通信」。ですが、今回は、その例外と思われる人々について触れたいと思います。
 

マダム・アコのパリジェンヌ通信”「パリジェンヌ」とは…?”



 
定義としてのパリジェンヌとはパリに住む女性のこと、であれば、東京生まれでパリに住むマダムアコはパリジェンヌでしょうか?
答えはウイでありノンでもあります。
実際、私のように他国からやって来たパリの住人は数えきれないほど。
そして私とは違い、フランス人ではない血を持つことが一目瞭然ではない人もたくさんいます。
 

マダム・アコのパリジェンヌ通信”「パリジェンヌ」とは…?”

 
私のご近所さんやママパパ友達、仕事関係の知人などは、パリ生まれのパリジャン、パリジェンヌ、或いはフランスの地方で生まれパリに学業でやって来てそのまま住んでいる人が多いのですが、それ以外の友人たち=アートやダンスのコラボレーションや、パーティなどで出会い仲良くなる友人などは、イタリア人、イギリス人、アメリカ人、ギリシャ人、オランダ人、ドイツ人、ブルガリア人、イスラエル人、イラン人、ブラジル人、アルゼンチン人、ロシア人…と、今思い浮かべるだけでも様々な国出身の人たちがいます。
出生国とフランスの二重国籍を持つ人もたくさん=*国生まれのフランス人、*国で育ったパリジェンヌです。
彼女たちの中には、出身国の文化や宗教をパリでも大切にして生きる人、その習慣がなかなか抜けない人も少なくありません。
エクスプレッソがミルクを入れても濃すぎて飲めないアメリカ出身のジェニファー、夜のパーティには決して来ないモロッコ出身のレイラ、靴嫌いで真冬ギリギリまでビーチサンンダルを好むブラジル出身のマリア、ビズ(挨拶の頬への軽いキス)に毎回熱がこもりすぎて痛いくらいの南イタリア出身のクラウディア、一緒に馬鹿笑いがななかなできないロシア出身のオルガ、フレンチディナーでもワインよりビール派のドイツ出身のイリス(「肉とじゃがいも料理の時は絶対に!」)。
英国生まれのパリジェンヌ、ジェーン・バーキンだって、フレンチポップを歌っても最後までイギリスアクセントが抜けることはなかったくらい、他国出身パリジェンヌがパリ生まれのパリジェンヌと異なる部分があっても不思議ではなくて。
もし雑誌で語られるのとはなんだか違ったパリジェンヌに出会ったら、彼女はそんな一人かもしれません。
 



マダム・アコのパリジェンヌ通信”「パリジェンヌ」とは…?”

 
しかし、こんな風に様々なパリジェンヌがいるからこそ、エキサイティングで楽しいパリでもあります。
他国で生まれた彼女たちは、母国語ではなく学び取ったフランス語で会話をし、パリの文化を喜びを持って享受し、それに学ぼうともしています(パリジェンヌ的批判精神も受け継いて、時にはパリを批判しながらも!)。
そんな彼女たちは、ピュアパリジェンヌたちに負けない、もしかしたらそれ以上の努力家で、また違った深い魅力を持っていることも間違いないのです。
 

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Posted by Ako

東京生まれ。1996年よりパリ在住。セツモードセミナー在学中にフリーライターとして活動を始める。パリ左岸に住みアートシーン、ライフスタイルなど、生のフランスを取材執筆。光のオブジェ作家、ダンスパフォーマーとしても日々活動。