PANORAMA STORIES

マダム・アコのパリジェンヌ通信”平日のママ友ランチ会” Posted on 2023/06/27 Ako アーティスト/フリージャーナリスト パリ

 
少し大きな仕事が一段落したので、久しぶりに仲良しの近所のお友達二人を、平日の我が家へランチにご招待。
パリでは女性が働くのが当たり前ですが、フリーランス業の私同様、お友達も自由業が多く、今回ご招待したのも絵描きのアンヌと、フリー映像編集者のマリー。
長い付き合いのママ友(日本でまだこう呼ぶかしら?)です。
 



 
食事会と言えばカップル主体のパリですが、彼女達も夏のヴァカンス前、ちょうど一仕事を終えたところと言うので、時には女同士でゆっくりお喋りしましょう、と言うことになりました。
「美味探求」の会ではなく、午後1時から(フランスのランチは午後1時からなのです)、子供たちがわさわさと学校から帰ってくる夕方までの「午後のお喋り」が目的。
だから高級食材を使って手間隙かけてご馳走を作ることはしません。
でもやっぱり美味しいものがあった方が幸せ度が高まることは間違いないので、シンプルクッキングながら、午前中はミニパーティの準備にいそしみます。
 

マダム・アコのパリジェンヌ通信”平日のママ友ランチ会”

 
そんな訳で朝から近くのマルシェに足を運び、食材と今日のお花の買い出し。
お花を買うのはムッシューが一輪の薔薇を毎回おまけにくれるいつもの屋台。
この日は彼のおすすめでアフリカから来たというルピナスを選んでみました。
 

地球カレッジ



 
フランスのお食事の席は、お料理と並んでテーブルアートも大切。
その人の個性が現れるので「今日のお家はどんなデコなのかな」と招待される時の楽しみのひとつでもあります。
テーブルクロス、食器、ナフキン…、ブランドもので統一するお家があれば、代々続く陶器と銀のナイフ&フォークが並んでいるお家あり、スーパーで見つけられそうなカラフルなお皿をポップに上手にコーディネイトしているお家も楽しいもの。
私もその時の気分や呼ぶお客さまによって変えます。
この日は気の置けない友達なのでシンプル&チャーミングがテーマです。
 

マダム・アコのパリジェンヌ通信”平日のママ友ランチ会”

 
テーブルが整い、料理の準備ができたら自分にもちょっぴりおめかし。
すると「ノックノック!」と友達が笑顔で到着!「わーい、久しぶり、どうぞどうぞ!!」とビズ(親しい者同士の頬へのキッス)でお迎えして、楽しいランチ会の始まり始まり。
 



マダム・アコのパリジェンヌ通信”平日のママ友ランチ会”

 
お料理は夏の野菜サラダとタルト。
テーブルに着く前にソファーに座って、まずは近況報告をしながらの食前酒があるのがフランス式。
なので二人が来たタイミングで準備していたタルトをオーブンに入れます。
お供にはマリーが持って来てくれた夏の定番(ヴァカンスも目の前、気分はもう夏ですよ)の、きりりと冷えた気取らぬ南仏のロゼワイン。
各々の人生を歩む女3人のお喋りは、時にシリアスで、時に可笑しく、時に涙。時を立つのを忘れます。
 ロゼがそろそろ底を見せ始めましたが、昼間から女三人酔っぱらっているわけにもいかないので、「平らなお水、はじけるお水、どちらがいい?」と聞いて、冷えたお水を新しいグラスに入れてテーブルに。
 

マダム・アコのパリジェンヌ通信”平日のママ友ランチ会”

 
アンヌが作って来てくれたデザートのティラミスも食べ終えお腹が満足しても、まだまだお喋りはとまらず、彼女たちの大好きな日本の玄米茶を淹れてソファーに移動します。
そして気がつくと18時を過ぎている!
 



 
「パリジェンヌはそんなに何を話しているの?」の答えは、例えば…仕事のこと、ヴァカンスのこと、社会問題についてもたっぷり。
そしてやっぱり、各々の愛する人とのこと!
 

自分流×帝京大学



Posted by Ako

東京生まれ。1996年よりパリ在住。セツモードセミナー在学中にフリーライターとして活動を始める。パリ左岸に住みアートシーン、ライフスタイルなど、生のフランスを取材執筆。光のオブジェ作家、ダンスパフォーマーとしても日々活動。