PANORAMA STORIES
ついに、ポルケッタの制作始まる! Posted on 2026/03/21 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
ついに、ポルケッタの仕込みが開始されましたよ。ついに、です。
現在、博多の一風堂秘密工場で、ポルケッタ400人分が一風堂チームによって制作されております。
何せ、400食分ですからね、すごいです。父ちゃんはレシピを考案いたしましたが、ノルマンディなので、フランスからの指示しか出来ません。元フランス一風堂の代表だった満岡力ことみっちゃんが中心となり、準備を繰り返してまいりましたが、満を持してついに、ポルケッタの制作がスタートしたという次第でございます。
御覧ください、この壮観な眺め!


ポルケッタは、豚の三枚肉、脂部分が口の中でとろけるように、仕上げないとなりません。一度、焼き上げ完成したポルケッタを真空保存、冷凍して、休ませるんです。そして、半解凍にしたところで、生ハム用のスライサーで、絶妙の薄さに切っていきます。この薄さがポルケッターメンの命となります。口の中に頬張ると、じわっと蕩けるようにカットしていくんです。分厚い肉々しい日本のチャーシューとは異なり、薄く繊細にスライスすることで、口腔で溶ける仕組みなんですよー。そして、中に詰めたハーブが、噛みしめた瞬間、全面展開してきます。そのためには半解凍状態で、スライサーを使わないとできないんです。包丁ではあの繊細な断面は再現できません、実はそこがもっとも苦心したところとなんであります。なかなか、苦心というものを見せないで、お伝えするのが、難しいですが、それなりに、頑張った、ということでしょうか。笑。
☆
そして、これが、特別なスパイススープと絡んで、口の中に、なぜか、グレープフルーツ香を立ち昇らせるという、おお、実にドラマティックな展開が用意されているんですが、実物を食べてそこは生で感動していただければ本望でございます。

つじー、なにやってんだ、と叱られそうですが、人生というのは、自分のものですからね、何をやってもいいじゃないですか、自分がぶれさえしなければ、たまには、こういう遊び心も大事です。
一風堂のチームは信頼に値する連中ですから、ぼくはノルマンディで大船に乗った気持ちで見守っております。何せ、このイベントは、河原社長の大舞台ですので、それを汚さないように、花を添えられればと思っております。

※ 南イタリアを旅した時に出会った、手もみのちぢれ麺を再現しました。
特別イタリア製小麦粉100%の生麺なので、これは、ラーメンなのか、というご指摘には、反論できません。ラーメンか、ラーメンじゃないか、それは食べてからのお愉しみです。
しかし、そういう奇想天外なラーメンがあってもいいじゃないですか。きっと、美味しいものの歴史って、そうやって、苦悩と挑戦の連続から進化して出来上がって来たものだと思うのです。
そうです、これも、アートです!!!

※ グレープフルーツの香り香る、豚骨味噌スープって、いうのも、言葉で説明しきれないものがあります。

はい、そして、一風堂ポルケッターメンチームは、現在、日々奮闘努力中でございます。父ちゃんも、なんとか、とんぼ返りになりますが、二泊三日くらいの行程で、新横浜を目指したいと思います。
よーし、面白くしたろーじゃありませんか、えいえいおー。
熱血!

ポルケッターメンは、3月30日、新横浜のラーメン博物館での「対麺」イベントACT4にて、ご試食できます。
チケットなどは、こちらから、どうぞ。
☟
https://note.com/preview/n140dda70d0e6?prev_access_key=dbd8f2a5eeaaee47588a0d7e01e2e747

Posted by 辻 仁成
辻 仁成
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作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。

