PANORAMA STORIES
夏の個展に超暗雲、どうする父ちゃん! Posted on 2026/04/18 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
イラン戦争のせいで、昨今、欧州発着の飛行機料金が二倍ほどに跳ね上がっておりまして(エコノミー15万円が30万円みたいな)、昨日のニュースによると欧州の飛行機の燃料が6週間しか持たない、ということだそうで(5月末ですね)、KLMだったか、欧州の大手飛行機会社は減便しているらしく、個展にあわせて絵を送らないとならない父ちゃん、不意に、気をもんでいるんでございまする。
最悪、自分が8月に日本に戻れなったとしても個展は開催されるのでいいんですが、絵が日本に届かないとなると、話は別、個展中止も最悪ありうるわけでして、だから、慌てて、6週間以内に強行するため、郵送の準備に入ったのですが、ここから日本はゴールデンウイークでして、受け取る画廊側も休みでしょうし、このままずるずると燃料不足が続けば、父ちゃん、絶体絶命?
父ちゃん一人が焦ってもどうにもならないんですが、じっとしているわけにはいかないので、フランスのスタッフと協議をして、前倒しで、完成した作品の撮影などをやって、急ですが明日の土曜日以降で、日本への輸送を強行しようということになりました。なりました。よろしくです!
とにかく、一年も一生懸命描いてきた作品が日本に送れないとなると、精神的にもきつい、ですからね~。やるべきことはやって、ダメなら、仕方ないでしょうし・・・。
トランプ大統領は今週末には終戦合意が出来るかもしれない、と言っていますが、毎回、ひっくり返されているので、安寧はありません。(今、イランのアラグチ外相がXでホルムズ海峡全面開通する、と投稿。ただしレバノンの休戦期間に沿った内容らしい・・・。さあ、どうなるか)
ま、慌ててもしょうがないので、美術空輸をやってくださる会社さんにメールを書いて、どのくらい料金が上がるのか、なんとかしてもらえないか、などなど、問い合わせしている、ところでございます。輸送代は作家持ちですから、これが、大変です・・・。笑えません。


ということで、カメラマンやアシスタント、パリ事務所のスタッフなどが、アトリエに集結しまして、朝から、てんてこまい、です。
撮影はなんとか、終わったのですが、ここから、梱包をやり、輸送会社との連携で、どうなるか、というところですが、週末ですからね、動きが鈍いんですわ、ハラハラドキドキしております。なにせ、大きなものばかり、60作品もありますからね。
最も過酷な一日となりました。くたくたです。
料理とかする気力がないので、おにぎりとサンドイッチを適当に作って、全員でつまみながらやりましたが、父ちゃん画人、気をもみすぎて、全身にぶつぶつが出来てしまいました。いつも、「相談窓口」でかっこいいことしゃべっていても、非情な現実、どうにもならないことはありますね。
ノルマンディは穏やかで静かなんですが、世界は荒れており、その余波を受けています。当然です、世界は空、陸地、海で繋がっているからです。ホルムズ海峡が封鎖されるだけで、世界はこんな風に、未来が見えない状況ですが、大丈夫ですかね。円がさらに急落してまして、1ユーロ、188円目前です。おーまいがっ!
☆
自分の力ではどうにもならない場合、運を天に任せるしかないのでしょう。
信仰の無いぼくですが、こういう時だけ、神様、お願いします、と必死こいて祈っている、実に人間らしい、父ちゃんなのでありました。
ともかく、熱血、で乗り切りたいと思います。熱血しかありません。
どうか、皆様も、気をもむ、熱血父ちゃんをば、応援ください。
えいえいおーーーーーーー。
頼むよ、えいえいおーーーーーー。

※ 美味しいものをつまんで、運気をアップさせていきましょう!

※ 手作りパニーニのサンドです。

撮影した写真は、日本の名カメラマン、大野さんが遠隔で指導をしてくださいまして、ノルマンディのカメラマンと連携して、撮影しましたが、すぐに写真集が出来るくらいの素晴らしい出来ばえです。どんな時も前向きな、男・・・。




Posted by 辻 仁成
辻 仁成
▷記事一覧Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。



