PANORAMA STORIES

宣伝ですまぬ。新刊「泡」発売日でござる! Posted on 2026/09/04 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
真に、申し訳ございません。
今日は、100%宣伝ですので、ご容赦ください。
なにせ、何年ぶりか、ちょっと定かではありませんが、もう何年も長編小説が出ていなかった父ちゃん作家、やっと、待望の新刊が書店に並ぶのだ、と思うと、感慨一入なのであります。
書店に、本日、9月4日、並ぶ予定ですが、久しぶりの小説なので、作家辻仁成など、書店さんにも忘れ去られている可能性もあり、置いてない店もたくさんあるかもしれません。
それでも、どこかの書店さんには並ぶはずで、読者の皆さん、応援してくださっている皆さん、ぼくにかわり、書店で、父ちゃんの新作が並んでいるか、見てやってほしい、のです。笑。そして、発見したら、おめでとう、と書籍をなでなでしてやってください。
嬉しいよなー。
久しぶりの長編小説、嬉しいじゃないですか・・・。
「海峡の光」「冷静と情熱のあいだ」「日付変更線」「オキーフの恋人、オズワルドの追憶」「サヨナライツカ」「そこにぼくはいた」「白仏」「明日の約束」「ダリア」いろいろと書いてきましたよね・・・。そこに、新しいのが、仲間入りします。

父ちゃんは、さすがに、ノルマンディにいるので、日本の書店を覗きに行くことが出来ません。昔は、発売日ともなれば、マスクして、様子を見にいったものでしたが、10000キロも離れているので、それは無理・・・。
絵ばかり描いてというご批判もあったと思いますが、この通り、ちゃんと、小説だって書いていたのです。
でも、今までの小説とは、ちょっと違う。違うのだけれど、読後感は似ているかもしれません。
冒頭は、珍しいことに、青春小説としてはじまります。サスペンスもあり。
でも、まもなく、生きているのかわからない、というような不可思議な話になって、途中から、家族の物語にもなり、大団円は、これまでにない新境地に辿り着くという仕組みです。
これじゃあ、分かりませんよね。だから、皆様、ぜひ、書店で、笑。
「お、いた」
と、微笑んでもらえれば、幸いです。
集英社刊です。いつも、集英社なんです。

宣伝ですまぬ。新刊「泡」発売日でござる!



小説「ピアニシモ」で作家デビューを果たしたのが、30歳の時のことでした。
あれから、ずいぶんと歳月が流れました。
小説というジャンルの意味もずいぶんと変質してきたように思います。
AIが小説を書く時代になり、新人賞にもAIを駆使した作品が数多く紛れ込んでいるそうでして、出版社の人たちはそれを見破るのにかなり労苦されているのだ、そうです。
凄い時代ですな。
そういう意味では、もう、小説の未来は、明るくないかもしれない。
でも、だからこそ、人間にしか書くことのできない小説を、とぼくは心がけて書いてきました。
これからも、書き続ける所存です。

ぼくにしか書けない、辻仁成の生きている証しを、小説という印刷物の中に封じ込めていきたいと思います。
小説「泡」、本日、発売になります。
みなさんの心の中に、しゅう、そして、あかり、そして、りんご、が生き続けますように。
小さな声で、えいえいおー。

宣伝ですまぬ。新刊「泡」発売日でござる!



自分流×帝京大学

Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。