PANORAMA STORIES

父ちゃんの普段着飯、「フランスのスーパーで、賢いワインの選び方」 Posted on 2026/09/03 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
たしかに、父ちゃんはワイン好きですが、すべてのフランスワイン、周辺国のワインに精通しているわけではありません。
とくに、フランスの大手スーパーのワインコーナーは、広大な面積をほこっていて、鬼ほどに、ワインが積み上げられています。
その中から、美味しい、安い、の両面がなりたつ一本のワインを選び出すのは至難の業ではありますが、そこは在仏歴26年の、父ちゃんですから、ぬかりはありません。
では、どうやって、その砂漠の中から輝く砂を一粒見つけるのか、今日は皆さんに、その秘訣をご教授させて頂きたいです。
え? なに、ここは日本だ、いらない?
そんなこといわねーでくだせーよ、お代官さま。
もしも、フランスに旅行に行くようなことがあったら、知って損しない方法なんですよー。
あはは、じゃあ、前置きはこれくらいにしまして、・・・。

父ちゃんの普段着飯、「フランスのスーパーで、賢いワインの選び方」

御覧ください。
これが、一角に過ぎません。
このような場所がずらっと続きます。しかも、2列、3列と連なるわけで、異常なんです。さすがワイン王国、フランスでございます。
ここは、カルフールですが、カルフール以外にも、ル・クレール、オーシャン、モノプリ、などなどいくらでもあるんです。
でも、どこでもこの方法なら、安価で美味しいワインを見つけることが出来ます。とくに、このような巨大スーパーだからこそ、の、方法となります。
大量にワインが入荷され、並んでいます。
だいたい、二列ずつくらいで、同じ銘柄が並びます。よく見てください。
もっとよく、よく見ていると、あれ、おかしいぞ、と思う、とあること、を発見することが出来ます。
それは、背後が空洞のワイン列、なんです。
たとえば、このように、売れ残ったワインを最前列に押し出して、背後が空っぽの状態のワイン列を見つけることが出来ます。
もしくは、店員さんがそういう小細工をするまでもなく、そのワインだけ、ごっぞりと消えてしまっているワイン列がある場合もございます・・・。
まず、値段をチェックします。めっちゃ安いだけだとダメです。
2ユーロとか、驚くほど安いワインは、安さを最大限の売りにしているワインだったりします。高いのは天井知らずですが、上等なワインは、25ユーロ、30ユーロもします。そこに、7ユーロくらいのそこそこの値段で、そのワイン列が消えつつあるなら、お、これはもしや、と思っていいです。
適度に高いのに、なくなっているのは、そのワインのクオリティが相当に高いから、ファンがついて、売れている証拠なんです。7ユーロのワインなのに、もちかえって呑んでみると、25ユーロで売っていてもおかしくないクオリティというのが、まま、あります。
在仏歴26年選手がいうのですから、信じてください。お、お代官様!!!



父ちゃんの普段着飯、「フランスのスーパーで、賢いワインの選び方」

これは、あまりに売れるから、店員さんが、最前列に押し出し、他のワインがうれなくなるから、隠している証拠なんですね。えへへ。
ちなみに、このシャルドネ、上の段も、その上のも、最前列だけ、の状態でした。
これは、間違いない。探偵シャーロック仁成の出番です。
しかも、葡萄種が、シャルドネですからね、ある程度、信頼できます。
買って帰りましたが、ふふふ、やはり、めっちゃ、美味かったです。
こうやって、父ちゃんは、売れ戦を見極めて、そのラベルの写真をとっておきます。というのも、こういうワインはお客さんがたかるので、一瞬でなくなる場合が多いから、です。
その前に、見つけないとなりません。
また、最後の一本とかは、店員さんが、別の場所に移動させることもあるので、・・・。
こうやって、父ちゃんは美味しいワインをやすくゲットして、人生を楽しんでいる次第でございます。

美味しいワインと美味しいご飯で、今日もしあわせ~。
小さな声で、えいえいおー。



父ちゃんの普段着飯、「フランスのスーパーで、賢いワインの選び方」

父ちゃんの普段着飯、「フランスのスーパーで、賢いワインの選び方」

父ちゃんの普段着飯、「フランスのスーパーで、賢いワインの選び方」

いよいよ、明日、4日、新刊「泡」が書店にならびます。たくさん刷ってないらしいので、全部の書店にあるか、わかりません。なんとしても、読んでもらえると、うれしいです。皆さんが無事に、「泡」をゲットできますように。平積みされてない可能性が高いので、書棚、探してみてください。他の小説が売れなくなるといけないので、店員さんが、誰かの小説の裏に隠しているかもしれませんので・・・そんなことあるかいな、笑、なんとなく、見当たらない場合は、書店員さんに、大きな声で、聞いてやってくださいまし。よろしくね。
こっちも、えいえいおー。

父ちゃんの普段着飯、「フランスのスーパーで、賢いワインの選び方」



自分流×帝京大学

Posted by 辻 仁成

辻 仁成

▷記事一覧

Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。