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パリ最新情報「第8波はピークアウト?しかし、フランス人はマスクを着けはじめた」 Posted on 2022/10/28 Design Stories  

フランスの第8波はすでにわずかな減少が見られ、ピークが終わったのでは?と言われはじめている。一時期10万人まで上がった1日の新規感染者数は10月28日現在、37089人まで落ちている。陽性率は16%程度。
しかし、感染症が終わったわけではない。科学者によると、「新型コロナはまだまだ活発で、進化を続けている」そうだ。第8波は落ち着きつつあるが、新たな変異種があらわれ、すぐに第9波が訪れる可能性を主張し、国民に注意を促している。

慎重に見守らなければならない変異種とは、BQ.1とBQ.1.1と言われている。フランスでは現在BA.5(オミクロン株)が主流だが、6月末以降、BQ.1.1も増加傾向にあり、間もなくBA.5がこれに取って代わる可能性があるとルモンド紙が報じた。この変異種はBA.5由来の新しい亜種であり、免疫逃避のレベルがまだ不明であることや感染速度が速いため、新たな波に襲われる可能性がある、というのだ。また、インドをはじめ、他国で急速に支配力を強めているBA.2.75.2やシンガポールで拡大するXBBも少しずつ増えてきており、コロナの収束はまだまだ見えていない。
どの変異種も、ワクチン接種や集団免疫があるため、重症化する心配はそれほどされていないが、基礎疾患がある人や高齢者には致命的になる可能性が拭えないため、フランスもワクチンの追加接種を促進している。

パリ最新情報「第8波はピークアウト?しかし、フランス人はマスクを着けはじめた」



寒くなるにつれ、密閉された空間に集まることが増えてくる。世界中の人々の動きが以前(コロナ前)に戻りつつある今、残念ながらウイルスの蔓延は止められない。
パリの街中では、夏休み後、誰もマスクをしていない!という状況であったが、ここ数週間でじわじわと、明らかにマスクを着用する人が増えてきた。仏政府もソーシャルディスタンスとマスク着用は推奨しているが、どちらかというと、それぞれが、それぞれの判断でマスクを着けはじめている。

パリ最新情報「第8波はピークアウト?しかし、フランス人はマスクを着けはじめた」

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今年、フランスでは気管支炎や風邪、インフルエンザも大流行すると言われているが、コロナの場合、陽性になったら陰性になるまで隔離、というルーティーンも染み付いているため、その他の病気よりも対処がわかりやすいとも言える。
相変わらず、「陽性」「陰性」という言葉をよく耳にするが、マスクを着けない人、スーパーや人が密集する建物の中ではマスクを着ける人、外でもマスクを着ける人・・・未知の第9波が来るのか否か、それでも、フランス人はコロナと共に日々を普通に過ごそうとしている。
今週末、ヨーロッパは冬時間になり、いよいよ長い冬に突入する。

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