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パリ最新情報「フランスでは園児にコロナ流行中。とうとう我が家にも…」 Posted on 2022/01/23 Design Stories  

 
一日の新規感染者数が46万人を超えたフランス。
職場の同僚たちも、子どもの感染が理由で在宅勤務が増える中、娘の幼稚園の玄関に「ドルファン(いるか)組、陽性児童1名」という張り紙が掲示されたのは先週のはじめ。
そこから、日に日に手書きで、「2」、「3」と書き足されていった。
娘のクラスではなかったが、同じ園内に陽性の子がいたということは、感染も時間の問題だと覚悟した。

カステック首相が、児童に陽性者が出ても、学級閉鎖は行わないと発表したのは、1月10日。
その反発から、1月13日、ついに不満が爆発したフランスの教職員たちが一斉にストライキ。
実に75%の教職員が参加したといわれ、一時閉鎖を余儀なくされた学校が半数、娘の幼稚園も例外ではなかった。
ただしストライキ当日にも、医療従事者、消防士など、社会的に欠かせないと判断された職業に関しては、近隣の園で、まとめて子どもたちの保育を受け付けていた。

ワクチンの接種年齢は、12歳から5歳以上に引き下げられたが、マスクが義務ではない園児と接する教員は、依然感染リスクが高い。
ストライキも致し方ないというのが、周辺保護者たちの反応だ。
実際、娘の担任の先生は、ワクチンを2回接種しているが、その上で、アフリカ株、オミクロン株と、感染してしまい気の毒だった。
それでも重篤化しなかったのは、ワクチンのお陰だという。
 

パリ最新情報「フランスでは園児にコロナ流行中。とうとう我が家にも…」

※大規模な展示会が行われる施設はワクチンの接種会場に



 
さてストライキが過ぎて、幼稚園全体の陽性児童の数が「4」になった日、会社での会議が終わり、携帯電話をみると、娘の幼稚園から何回も着信通知が。
慌ててかけ直すと、娘が39度の発熱しているので、すぐに迎えに来るようにいわれた。
出社していた私は、在宅勤務中の夫にお迎えとコロナの検査を頼んだ。
幼稚園からは、あまりに辛そうであれば、自宅で行える簡易キットを使うように勧められたが、夫は娘を近所の薬局に連れて行き、検査を受けた。
現在、パリ市内だけでも、検査所は2000ヶ所を超える。
 

パリ最新情報「フランスでは園児にコロナ流行中。とうとう我が家にも…」

※薬局の前の検査所で並ぶ人たち

地球カレッジ



 
結果、娘は陽性。
その後、社会保険庁から登録している携帯電話にSMSが届き、リンクにアクセスすると、その後の対応が順を追って確認できるようになっていた。
判定日から遡って1週間前からが、感染リスクがあった時期とされ、「それまでに会った身近な人は?」「同居人は?」「すれ違った友人、同僚は?」「出張先で出会った人は?」と、出会った人の記憶を辿れるような質問が続く。
登録することで、濃厚接触者と思しき人たちに連絡が行くようになっている。
電話でのやり取りも可能で、希望すれば20分以内に社会保険庁の担当者から電話がくると記載されていた。
 

パリ最新情報「フランスでは園児にコロナ流行中。とうとう我が家にも…」

※後日、自宅での簡易テストでも陽性



 
その後、幼稚園に連絡すると、すぐに「ルナール(きつね)組に陽性者」というタイトルの保護者への一斉メールが届き、国が定める行動指針が書かれていた。

(・簡易キットによる3回のテストを2日間隔で行うこと:本日を0日とし、1回目を今夜、2回目を3日後、3回目を5日後。陰性であれば、保護者が宣誓書にサインをして、登園可能。

・この期間に陽性反応が出た場合は、直ちに医療機関での抗原検査、及びPCR検査を実施し、最大7日間の自主隔離。5日目に医療機関で再検査をして陰性であれば、その後、登園可能。陽性、もしくは検査を行わない場合は7日間の自主隔離。

・一切の検査を行わない場合は、7日間の自主隔離。

・2ヶ月以内に感染したことのある児童は、濃厚接触者にあたらない。

・7日以内に園内での新規陽性者が出た場合の再検査は行わない。

・3回分の簡易キットは、学校からの証明書提示で、薬局にて無料配布。)

簡易キットでの検査が認められるようになったのは最近で、保護者の負担が軽くなった。宣誓書はフランス語で「attestation sur l’honneur」といい、「事実に相違ありません」と各自がサインし、第三者の確認はない。コロナばかりでなく、生活の様々な場面で登場するが、性善説に基づく、とてもフランスらしいものだと常々思う。また、検査を受けさせたくなければ、それに対しての対応もあり、選択の自由を感じた。
 

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※フランスで定番の解熱剤ドリプラン。子ども用は甘いシロップ。

 
幸いなことに、娘は一晩発熱後、翌朝にはいつもどおりに。
濃厚接触者にあたる親は、直ちに医療機関で検査を受け、陰性であれば出社もできるが、その後も自主検査を2日間隔で行う必要がある。
勤務が続けられない職業であれば、社会保険庁に申請することで、給料保障が受けられる。
我が家は在宅勤務で対応。

娘が感染した2日後、ついに夫も陽性に。
ワクチンは接種しているが、なかなか辛そうにしていた。
娘はすっかり回復し、登園のために5日目の検査を受けたが、結果は未だに陽性。
私は、感染せずに乗り切れるか、あと数日は緊張感が続きそうだ。(ウ)
 

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