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パリ最新情報「モンマルトルの心温まるイベント。階段を“全力疾走”した先にあるもの」 Posted on 2023/06/03 Design Stories  

 
パリの観光名所、モンマルトルは、昔ながらの風情が残るノスタルジックな町。
入り組んだ路地裏、石畳の一つ一つにまで前時代の記憶が詰まっているようで、 パリでも独自の世界観を持つエリアとして有名だ。

しかしパリ市内で「一番高い丘」とされるだけに、頂上に辿り着くには急な坂と階段を繰り返し突破しなければならない。
最寄り駅のメトロ・アベス(Abbesses駅)でさえ、“地上まで105段”と長い長い階段が用意されている。
 

パリ最新情報「モンマルトルの心温まるイベント。階段を“全力疾走”した先にあるもの」



 
息を切らしながらやっと辿り着くモンマルトルだが、この階段を“全力疾走”で登りきるという個性的なチャリティーイベントが6月1日に行われた。
今年で3回目を数えるイベントは、仏ホテルグループ「Happy Culture」と仏非営利団体「Mécénat Chirurgie Cardiaque」の二つが協賛したものである。
 

パリ最新情報「モンマルトルの心温まるイベント。階段を“全力疾走”した先にあるもの」

 
後者の非営利団体は主に心臓に疾患を持つ子どもたちを支援する団体で、自国で手術を受けることが難しい小さな子どもをフランスに招待し、その命を救うべく寄付・支援を多方面で行っている。
 

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パリ最新情報「モンマルトルの心温まるイベント。階段を“全力疾走”した先にあるもの」

 
場所はサクレクール寺院のふもと、ケーブルカー脇にある202段の階段。
チャレンジャーが階段を登りきるごとに100ユーロが団体に寄付され、集まった資金は心臓病の子どもたちの手術代に充てられるのだという。
 

パリ最新情報「モンマルトルの心温まるイベント。階段を“全力疾走”した先にあるもの」

 
一緒に走ってみたが、これがかなりきつい。
およそ半分くらいで息が切れて汗が吹き出し、翌日には酷い筋肉痛になってしまった。
体力に自信のある大人の男性でも、全力で登りきるには40〜50秒ほどかかってしまう。
※タイムも計ってくれた。
 



パリ最新情報「モンマルトルの心温まるイベント。階段を“全力疾走”した先にあるもの」

 
実はこのイベントには資金を募るほかに、「心臓病の子どもたちの気持ちに寄り添おう」という目的があった。
非営利団体も今回、「200段以上の階段を昇ると、心臓病を患う子どもたちが日常的に経験するような息苦しさを実感することができます。彼らは食事やスポーツ、時には移動さえもままならなくなるのです」とHP上にて説明している。
 

パリ最新情報「モンマルトルの心温まるイベント。階段を“全力疾走”した先にあるもの」

※参加することに意義がある!

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※心臓に疾患をかかえる実際の子どもと、彼女を受け入れた仏ホストファミリーの姿も。



 
同日には階段チャレンジと並行して、デジタル・チャリティーも開催された。
ホテルグループ「Happy Culture」は参加できなかった人たちのために、インスタグラムにイベントの主旨を投稿。
「いいね!」1つにつき、1ユーロが団体に寄付された。
 

パリ最新情報「モンマルトルの心温まるイベント。階段を“全力疾走”した先にあるもの」

 
結果、集まった資金は合計で65,000ユーロ(約975万円)!近いうちに、心臓に疾患を抱える5人の子どもたちが手術を受けられるようになったという。
なお、同チャリティーイベントは6月6日からパリのカフェ「Café de la Paix」でも行われる。
クロワッサン+コーヒーの朝食を注文すると、収益が丸ごと非営利団体に寄付されるというシステムだ。
フランスはチャリティーの根付いた「ソリダリテ(連帯)」の国でもあるが、階段チャレンジを発案した主催者には大きな敬意を表したい。(オ)
 

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