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パリ最新情報「シーフード好きさん必見!モンマルトルのホタテ祭り」 Posted on 2022/03/20 Design Stories  

 
3月19日から二日間、モンマルトルでは毎年恒例のホタテ祭りが開催されている。
場所は「ジュテームの壁」で有名な、モンマルトルのアベス広場。
今年で14回目となるホタテ祭りの初日は、天気にも恵まれ大勢の人で賑わった。
 

パリ最新情報「シーフード好きさん必見!モンマルトルのホタテ祭り」



 
この「La Fête de la coquille Saint-Jacques」(通称ホタテ祭り)は、シーフードの聖地であるブルターニュ地方のコート・ダモール県の食文化を紹介するグルメフェスティバルである。
主役はホタテだが、それ以外にも牡蠣、バター、クイニーアマンといった地域の名産物がフードトラックにずらりと並んだ。

ではなぜモンマルトルでブルターニュ地方のホタテ祭りが行われているのだろうか?
実はこれは、パリで唯一のワイン生産地であるモンマルトルと、ホタテの名産地であるコート・ダルマー県知事とのパートナーシップにより実現したもの。
つまり、白ワイン&ホタテを美味しく安くモンマルトルでいただきましょう、という夢のような企画なのである。
 

パリ最新情報「シーフード好きさん必見!モンマルトルのホタテ祭り」

 
ホタテはフランスの人々も大好きなシーフードだ。
舞台となったブルターニュ地方のホタテは、1970年からその生産量を守るために漁が厳しく制限されているという。
ホタテ漁が解禁されるのは10月から4月までで、さらに漁に出れるのは1週間に2回だけ。
その貴重さとフォルムの美しさから、フランスでは巡礼者のシンボルマークとなっている。
 

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パリ最新情報「シーフード好きさん必見!モンマルトルのホタテ祭り」

 
モンマルトルのホタテ祭りでは、コート・ダルマー県の協力とあって、二日間で約10トンの殻付きホタテが消費されるそうだ。
産地直送の新鮮な生ホタテ、そしてホタテの串焼きなどが販売され、屋台の前にはフランスらしからぬ長蛇の列ができていた。
 

パリ最新情報「シーフード好きさん必見!モンマルトルのホタテ祭り」

 
威勢の良いプワソニエ(魚屋さん)の掛け声もあちこちから聞こえてくる。
雰囲気は海沿いの、週末のマルシェ、といった感じで、プワソニエたちのジョークも冴えていた。
 

パリ最新情報「シーフード好きさん必見!モンマルトルのホタテ祭り」

 
そしてありがたいことに、ホタテ祭りではワインとアペリティフが一部無料で振る舞われている。
ワイン、ハム、チーズ、パンがサービスということで、シーフードを購入するだけで豪華な土曜のランチとなった。
もちろん他のワインやブルターニュ名産のシードルも販売されているので、色々試したいという人はさらなる飲み比べも可能だ。
 



パリ最新情報「シーフード好きさん必見!モンマルトルのホタテ祭り」

 
料理のデモンストレーションを行うフードトラックでは、ブルターニュのシェフが登場し簡単なホタテレシピを紹介した。
この日はホタテのバター焼き、リゾット添え。
パプリカ、ココナッツミルク、パルメザンチーズ、塩胡椒で味付けしたリゾットにプリプリのホタテをバターで焼いて。ブルターニュらしい、素敵なレシピであった。
 

パリ最新情報「シーフード好きさん必見!モンマルトルのホタテ祭り」

 
他にもカマンベールチーズ、クイニーアマン、有塩バターで有名なボルディエの特設コーナーがあり、パリにいながらブルターニュの風を存分に感じることができた。
駅前の広場なので広い会場ではないのだが、あまりの楽しさについつい長居してしまう。
その後はモンマルトルの美術館巡りだったり、サクレクール寺院まで散策したりというのも良い案かもしれない。

2020年以前は毎年1月に開催されていたホタテ祭りも、今年から3月に変更となった。
小春日和のホタテ祭り、日本の皆さんも来年はぜひ。(ル)
 

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