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父ちゃんの料理教室「心も身体も温まりたいあなたへ。スープ・オ・ピストゥ」 Posted on 2023/10/30 辻 仁成 作家 パリ

たまに、寒くなると作る、とっても美味しいスープ。他所では味わうことが滅多にないが、抜群に美味しいスープを、今日はご指南いたします。
その名も、「スープ・オ・ピストゥ」
ミネストローネのニース風だとなんとなく、思ってもらえればいいんですが、実はこれが、ミネストローネに負けない、いや、それ以上に美味しいので、作らない手はありません。

夏はトマトをベースに作るのだけど、今回は秋・冬版のスープ・オ・ピストゥを作りますね。
まずは、材料から。

父ちゃんの料理教室「心も身体も温まりたいあなたへ。スープ・オ・ピストゥ」



【材料、適当な分量で結構です】
材料はなんでもいいですが、根菜を中心に、集めてみましょう。そして、白いスープにしたいので白っぽい根菜で作ります。逆に夏はトマトが中心になるので赤っぽいスープになるのが特徴です。
ぼくが今回、八百屋で買ったのは、以下。
蕪、白ニンジン、ウイキョウ、ポワローネギ(下仁田ネギでいいですよ)、パネ(これは日本にはないですが、白い根菜)、クルージェット(白クルージェットがあればいいですけど、緑でも大丈夫)、セロリ、白玉ねぎ(玉ねぎでいいです。ご自由に)、など。
ピストゥ・ソースには、バジル三束、ニンニク、オリーブオイル、そして、松の実。

白いんげん豆とか、カリフラワーとか、いいですよね。今回、白いんげん豆は売り切れだったので、缶詰めを使いました。

父ちゃんの料理教室「心も身体も温まりたいあなたへ。スープ・オ・ピストゥ」



【作り方】
根菜は各、5mm四方にカットしておきます。鍋に潰したニンニク、オリーブオイルを回し掛けし、香りが移ったら、香味野菜を中心に炒め、ある程度火が回ったら、人参をいれます。
順番は火の通りにくいものから入れればいいですね。
だから、最後15分前くらいにズッキーニを入れましょう。
お好きな野菜で結構です。
水をひたひたになるまで入れて、そこに、チキンブイヨン(ビーフブイヨンでもいいですよ)を一つ放り込んでください。
軽く塩胡椒をして、45分から一時間、弱火でコトコト・・・。

父ちゃんの料理教室「心も身体も温まりたいあなたへ。スープ・オ・ピストゥ」



父ちゃんの料理教室「心も身体も温まりたいあなたへ。スープ・オ・ピストゥ」

その間に、ピストゥ・ソースを作ります。
ボウルにまず、ニンニクをひとかけら入れ、ブレンダーで粉々に、続いてバジルを入れやはりブレンダーで三回くらいに分けて粉砕して、笑、いきますが、途中で何度か、オリーブオイルを加えて緩めていきます。
最後にパルメジャーノを磨って投入、混ぜて、器に入れ、松の実をふりかけて完成です。
お皿に、出来上がったスープを入れて、その中心に大匙一程度、(お好みでどんだけ入れても問題ありません。ニース人はがんがん載せてました、笑)添えて、混ぜながら食べるのですが、これが信じられないくらいに、心に染みます。
高級感はないけど、ニースを知らなくても、郷土愛を感じる伝統の味です。南仏でしか食べられない一皿、日本のご家庭でもお試しください。
父ちゃんの大好物、みんな大喜び、間違いなし!!!
ボナペティ!!!!!

父ちゃんの料理教室「心も身体も温まりたいあなたへ。スープ・オ・ピストゥ」



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※ はい、こちらが完成となります!!! 温まりますよー--。

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