PANORAMA STORIES

父ちゃんは今日も、UFOを待ち続けているのだ。 Posted on 2026/09/08 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
今日もお風呂に入りながら、思い返しておりました。
父ちゃんは、本当に変わった子供だったのです。何せ、学校が終わると、広場に行きUFOが迎えに来るのを待ったり、夜中に月に向かって手を広げて「まもなく月に戻ります」と叫んだり、同じ道を二度歩かないようにして迷子になるのはしょっちゅうで、・・・挙げればきりがありませんが、かなりの変わった少年でございました。
その探究心と言いますか、変人な性格が、今日現在まで続いているわけでして、よく、生き続けてこれたな、と感心せざるを得ません。
とにかく、わんぱくでめちゃくちゃで想像力が旺盛だったので、いつ死んでもおかしくないような無謀なことばかり、やっておりました。
なんで、そう思ったのか、というと、今日、ノルマンディの空を見ていて、UFOが迎えに来るんだった、と思いだしたから、なのです。
そうだった、月に帰らないとならないんだっけ? 笑。
ぼくは三四郎と散歩をしていたんですが、ポケットに手をいれて、青空を見上げながら、いつだろう、とあの日のことを思い出した、わけです。
あれから、随分と時が経つけれど、まだ迎えに来ないね。

子供のころ、大学のころくらいまで、念力でものを浮かすことが出来る、と信じていました。だから、空き缶とかを10メートルくらい離れた場所から、念力で動かそうとしたことがあります。それも、何度も。
最近も、アトリエで仕事をしている合間に、空き缶が目に留まって、浮かせられる、と思って、気を集中させたりしたんです。ちょっと動いたような気がしましたが、鼻息の念力だったかもしれません。笑。
このように、ぼくは超能力をいまだ発揮することが出来ずにいるわけです。
皆さんは、いかがでしょうか?
でも、そのかわり、今日も絵を描きました。
絵を描くのにつかれたら、ベランダから空を見上げ、いつだろう、と考えているのです。

あの、皆さんは、そういうこと考えたりします?
空き缶とか、浮かせられる、と思ったことないすか? ない? ないの? 
ある人、それ、どのへんで諦めました?
たぶん、ぼくは今でもピュアに、信じ続けているんですよ。マジです、あはは。

父ちゃんは今日も、UFOを待ち続けているのだ。

父ちゃんは今日も、UFOを待ち続けているのだ。

父ちゃんは今日も、UFOを待ち続けているのだ。



先の週末、土曜日と日曜日は、「となりのヒトナリ」で、父ちゃんのランチを作る様子を公開しました。2夜連続になったのは、けっこう、人恋しいからだったかもしれませんね。
さびちーーー。あはは。
創作に明け暮れる日々の中に、ちょっとライブが入ると、人生って、ぎゅっと引き締まるじゃないですか。
みんなに見られていると思うと、やっぱライブ人間だから、やる気出るわけです。(今度、広場で一緒に空を見上げる回をやりましょうね。歌いながら・・・)

で、日曜日は、マッシュルームとチキンのパスタを作りました。
レシピを公開するようなものじゃないんですよ。ただ、作っているところを見せるだけで、しかも、手元のみ、で( ^ω^)・・・、なにせ、父ちゃんはナルシストなので、顔が出ると、どう映っているかばかりが気になり、会話が、不自然になっちゃうんですよね。
だから、ラジオなんですけれど、映像付き、というラジオ、やってます。笑。

来年、東京とパリで大きな個展があって、今はそこにむけて、とにかく、描き続けている状態。
でも、「どうやってその発想を得ているのか、どこかで取材とかしているのか」って、よくいろんな人に質問されます。
ぼくも不思議なんですが、とくに何もしませんよ、ずっと、空を見て、いつだろう、って考えているだけなんです、・・・。
いつでしょうね・・・。いつだ!
なんかですね、ぼくの想像力って、宇宙から降りてきているような気がするんです。あ、来た! そういう話しになるのか、って。あぶねーな。いいえ、そうじゃなくて、単純に、なんで、発想が枯渇しないのか、自分でもわからないんですよ。降りてくる、としか、説明できないんだもの~。もちろん、描くのにものすごく時間を削りますけれど、何を描くかで、悩んだりはしません。もう、最初から決まっていたような感じなんです。ほんとーですよー。笑。

それを文字にしたり、絵にしたり、メロディにしているんですが、不思議ですね。ぼくは、UFOが迎えに来るのを待っていた少年だったんですけれどね、まだ、来ない。
だから、こうやって、待っているあいだ、ぼくは作り続けているのだと思うのです。
いつかな。
空の向こうから、迎えに来たぞー、って船長がぼくの目の前に立つ日が楽しみでなりません。
それが明日かも、と考えると、ぞくぞくしませんか、また、絵が生まれちゃう~。
へんな人・・・。
あはは。小さな声で、えいえいおー。

父ちゃんは今日も、UFOを待ち続けているのだ。

※ こうやって、インスタで生配信をしています。

父ちゃんは今日も、UFOを待ち続けているのだ。

で、完成したのが、こちらです。

父ちゃんは今日も、UFOを待ち続けているのだ。

※ で、いつも、空見て、待っているのがこの人です。髪の毛が、アンテナなんです。なんの???? 



父ちゃんの近況のようなもの。
9月4日に、新刊「泡」が出ました。あわあわわ・・・。
10月18日、軽井沢、安東美術館で、「歌う詩人」ライブ。
10月20日、ディスクユニオンにて、歌う詩人のファーストアルバム「詠み人知らず」発売予定。
10月22日から25日、パリ、コンコルド広場特設会場で、「モダン・アートフェア」に参加。
11月5日から、リヨンで、個展の予定。
11月8日、バスティーユのライブハウス、カフェドラダンスで、エバーマインズと対バンします。チケットはフナックなどで発売中。

「となりのヒトナリ」は、不定期ですが、週末のどこかで「父ちゃん何食べているの~」ということで昼ごはんを作っている場所からライブ。平日は、たぶん、アトリエから、仕事の合間に、おしゃべりをします。頻度は、その時の体調次第です。インスタのサブスクですから、緩くやっています。・

父ちゃんは今日も、UFOを待ち続けているのだ。

辻仁成 Art Gallery
帝京×パリ・オンラインアートカレッジ



Posted by 辻 仁成

辻 仁成

▷記事一覧

Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。