PANORAMA STORIES
辻村相談窓口、「整頓の術」 Posted on 2026/09/11 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
さっそく、辻村相談窓口を開かせていただきたいと思います。
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匿名希望Gさん
「辻さんこそ、毎日のお仕事おつかれさまです。実は、私はここのところ仕事がうまく捌けずにいます。辻さんは小説や絵画、音楽といっぺんにいろいろなことやられていますが、こんがらがったり、うんざりしたり、停滞したり、うまく仕事がはかどらないこととかないのでしょうか? あるいは、そういう時には、どうされていますか? 行き詰った時の対処法を教えてください」

おこたえしまーす。
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「今日はたしかにうんざりして、ちょっと鬱っぽくなりましたよ。そういう時ももちろんあります。人間ですからね、常に順調ということはないんです。抱え過ぎて、こんがらがったり、パニくったり、日常茶飯事ではあります。そういう時には、上手に気分を変えることが大事ですね。気の流れを変える、これが気分を変える、ということなんです。
たとえば、今は、次の個展用に木炭画とかパステル画を描いているんですが、消しゴムのカスとか、一枚の絵を仕上げるたびに、机の上がかなり汚れるんです。ある種の限界がやってくるじゃないですか? あああ、締め切りが迫ってる、と焦るのは、実にマイナスなことでして、こういう時には、意を決して大掃除をすることにしています。これが、侮れないんですよ。机の上のごみを捨てて、パステルや、筆や、消しゴムや、鉛筆とか、道具をすべて所定の位置に戻す。たったこれだけのことですが、すっきり、しますよ。
これね、料理も一緒で、ぼくは料理好きですから、毎日、二度はキッチン立ちます。料理って、台所が汚れます。おいしいものをせっかくこしらえて、食べても、食後、汚れたキッチンが目に飛び込んでくると、げんなりしませんか? だからぼくは、毎回、料理しながら片づけています。料理人の友達から教わりました。「片づけながら料理する癖をつけると、キッチンは常にきれいな状態だよ、やってみなよ、次に作るときも気持ちよく始められるから」って・・・。笑。まさに、その通りでした。
絵も、小説も、どんな仕事であろうと、これは一緒だと思うんです。だから、一枚、絵を描き上げたあと、ぼくは大掃除をやることにしています。掃除機をかけて、細かいごみを除去し、机の上の消しゴムカスを取り除き、道具類を所定の位置に戻し、きれいに整頓させます。そうすると、仕事場が綺麗ですからね、次へのやる気が湧き出てきます。本当に、これは、創作の基本なんですよ。料理だって、創作ですからね、きれいなキッチンであれば、おいしいものがどんどん生まれるというものです。真にうまいレストランの厨房って、どこもきれいなんですよ。なぜなら、いいシェフは作りながら片づけをしているからです。清潔ですね。あらゆる仕事は、こうであるべきかもしれない。そうすれば、こんがらがることもないし、うんざりしても、また頑張れるというものです。どうぞ、ぜひ、身の回りの掃除、片付けをやってみてください。そして、窓をあけて、ドアをあけて、空気を入れ替えたらさらにナイス。きっと能率がアップするはずです。はい、小さな声で、えいえいおー」


父ちゃんの独り言、&、近況のようなもの。
今日も、「となりのヒトナリ」配信させていただきました。今日はキッチンから、「父ちゃん何食べているの~」でした。今日はですね、ハニーマスタードチキンのクラブハウスサンド、父ちゃん風ってやつです。うまかったです。(白ワインでマリネする、と言いましたが、日本酒、料理酒の方が柔らかくなります)。次回は、日曜日か月曜日を考えていますが、小説「泡」の朗読とか、やってみたいな、と思います。今日、ちょっと歌いましたが、あんな感じで。えへへ。
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新刊「泡」、全国の書店で発売中です。
10月19日のライブ、売り切れました。ありがとうございます。キャンセルが出たら、その都度、サイトに出ますので、要チェック、お願いします。来年は、もっと回数を増やして、皆さんが観劇できるように、頑張りたいと思います。18日の安藤美術館ライブも売り切れています。
10月22日から25日まで、パリのコンコルド広場、特設会場で、父ちゃんの油絵が12作品並びます。モダンアートフェアです。
11月5日から22日まで、リヨンで、個展です。23作品になりました。会場はちょっと説明が難しいので、また、改めて。
11月8日、パリでライブやります。チケットはこちらで、販売中です。在パリの皆さん、どうぞ。
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※ これが今日の「となりのヒトナリ」スペシャル・クラブサンドでs。

Posted by 辻 仁成
辻 仁成
▷記事一覧Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。



