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本日、フランス全土、ご近所さんと親交を深めるパーティの日! Posted on 2022/05/20 ウエマツチヱ プロダクトデザイナー フランス・パリ

本日、フランス全土、ご近所さんと親交を深めるパーティの日!

 
フランスに住んでいると、ご近所さん同士が親しげにおしゃべりしている様子をよく見かける。
どうやったらそんなに仲良くなれるのだろう? いつか仲間に入れてもらえるだろうか? そんな疑問や不安が一気に吹っ飛ぶ日が、「ご近所さんパーティー(Fête des voisins)」。
今年は、本日5月20日の夕方からフランス全土で一斉に開催される。
例年、5月の最終週の金曜日に開かれることが多かったが、新型コロナの影響で、最近は中止や日程変更が余儀なくされていた。
今では公式サイトもでき、2019年には1000万人が参加したと言われている。
始まりは1990年パリ17区、地域の絆を深め、孤立を防ぐために生まれたアイディアだった。
そこから、2000年以降にフランス全土に広まった。
近隣住民の交流を深めることで、防犯にも寄与すると考えられている。
集合住宅であればアパルトマン単位、一軒家であれば通りごとでグループになって行う。
街角で開催され、各自一品持ち寄りだ。
アパルトマンの中庭や、家の前の通りにテーブルを出し、思い思いに持ち寄った食べ物と飲み物を並べたら始まり!
 

本日、フランス全土、ご近所さんと親交を深めるパーティの日!

※アパルトマンに貼られた、公式サイトからダウンロードできるポスター



 
パリでは何度か引っ越しをしているが、このパーティーをきっかけに、どこでもご近所さんとの交流を持つことができた。
料理があることで、レシピを聞いたり、食べた感想を伝えたり、話すきっかけには困らない。
フランスでパーティーといえば、深夜まで続くことが常だが、夕方から徐々に集まり始めて、陽が落ちる21時過ぎで、なんとなく解散していく優等生な会という印象がある。
集まる人も、地域を良くしたいという意識が高く、真面目な人が多いような気がする。
 

本日、フランス全土、ご近所さんと親交を深めるパーティの日!

※「ご近所さんパーティー」のTシャツを着た、気合の入ったご近所さん

地球カレッジ



 
さて、そんな場で、日本人の私が持っていってウケる定番メニューがある。
初めてのご近所さんパーティーに行く前は、何を持っていくか、かなり悩んだ。様々な人種、宗教の人がいて、ベジタリアン等、食事に制限がある人も少なくない。
できるだけ、多くの人に楽しんでもらいたい、と考え抜いたのが、お稲荷さんと枝豆。
どちらも、手でつまめるものだ。
 

本日、フランス全土、ご近所さんと親交を深めるパーティの日!

※お重に入れて、日本らしさを

 
お稲荷さんの皮は、「豆腐を揚げたものを醤油でマリネしたもの」と説明すると、大抵の人は興味を持ってくれる。
豆腐と醤油は今、フランスで健康的な食材として注目されている。オーガニック専門店では、様々な種類の豆腐が買えるようになり、フランスではかなり浸透している。
そんな豆腐を揚げた上に醤油に漬けたものと聞けば、なかなか凝った料理に聞こえる。
日本食料品店で買った出来合いの皮だと伝えても、そのプロセスが興味深いようだ。
生魚を使わないsushiがあるというのも物珍しいようだ。
 

本日、フランス全土、ご近所さんと親交を深めるパーティの日!

※写真には入り切らないぐらい、更に豊富な種類の豆腐があった

本日、フランス全土、ご近所さんと親交を深めるパーティの日!

※醤油も様々

 
中の白米も、日本製の炊飯器で炊いたものは、こちらのものとは大違い。
ベッタリせずに、お米の粒が立っていることに感動される。
こちらでは、イタリア産のコシヒカリが手に入りやすく美味しい。
甘じょっぱいのも、フランス語で「スクレ・サレ(sucré salé)」といわれていて、フランス人には馴染みがある。
そして枝豆は、アジア系スーパー以外でも冷凍のものを見かけるほど、すっかりフランスではお馴染みだ。
フランス語でもedamameと呼ばれていて、日本のものという認識。
ヘルシーな野菜が、スナック感覚でつまめるのも人気の理由かもしれない。
 

本日、フランス全土、ご近所さんと親交を深めるパーティの日!

※冷凍食品専門店ピカールの冷凍枝豆



 
極めつけは、シフォンケーキだ。
本来は一品で良いのだが、いつもこの軽い食感を知って欲しくて作ってしまう。
フランス菓子は重めでズッシリしているので、「雲を食べているみたい!」と驚かれる。
ちなみにシフォンケーキは、調べるとアメリカ発祥のお菓子だが、フランスでは日本のものという認識をされている。
 

本日、フランス全土、ご近所さんと親交を深めるパーティの日!

 
この会の後は、旧知を深めたり、新しい出会いに恵まれ、しばらくの間、夕方のアペリティフのお誘いが続く。
陽も長くなり、フランスの楽しい季節の幕開けだ。
 

自分流×帝京大学



Posted by ウエマツチヱ

ウエマツチヱ

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tchie uematsu
フランスで企業デザイナーとして働きながら、パリ生まれだけど純日本人の娘を子育て中。 本当は日本にいるんじゃないかと疑われるぐらい、日本のワイドショーネタをつかむのが速い。