PANORAMA STORIES
ラー博、完売!! やりやがったぜ。 Posted on 2026/03/31 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
ラーメン博物館で行われた「対麺」イベントで、父ちゃんが考案したポルケッターメン、やりました、完売いたしました~。
ついでに、ポルケッタ―ハンも完売!
ついでに、ワインも完売!
ついでに、エッセイ集「キッチンとマルシェのあいだ」も完売です。
お越し頂き、ありがとうございました。
「美味しい~」
と各方面からたくさんの反響をいただき、感極まる熱血父ちゃんでございます。
なにせ、異業界のラーメン世界にまで足を踏み入れ、罵倒覚悟でしたが、蓋をあけてみると、ラーメン業界の重鎮の皆さんからも、美味しかった、と言われて、ううう、この上ない至福の連続でございました。優しい、ラーメン界、感動です。めるしーぼく。
☆
「へい、いらっしゃーませー」
「まいどー」
「またのお越しをお待ちしております~」
と大声で叫び続けた、元ECHOESの父ちゃんでありました。
あはは。

完売です!!!

しかし、このラーメン博物館という場所がこれまた何よりも、素晴らしかったです。
昭和33年、父ちゃんが生まれる一年前の世界を再現したという、まるで映画のセットのような、御覧ください・・・。圧倒されますよ。

二階はぐるっと回廊になっておりまして、真裏に駄菓子屋さんもありますが、その途中に中村医院とか、すごくないですか。
昭和33年、レトロだー。
父ちゃんもレトロ人間じゃあああ。

そして、開館と同時に、これです。
いきなりどこも長蛇の列!!!
ラーメン博物館、恐るべし。ぜひ、行くべきです。日本を代表するエンターテインメント施設ですね。世界各国からやってくる理由が分かりました。ラーメン聖地。
☆
右側の少年のような73歳が、一風堂の創業者、かわはらしげみ社長です。
情熱のかたまりでありました。73歳、4日間、ずっと立ちっぱなしで、ものすごいパワーで、昨日はラーメン4杯食べた、とか、なんで、笑・・・・。
マジで、100%ラーメン男。

まずは、朝礼からはじまった30日、ラー博でありました。
おす。

そしてですね、父ちゃんのこの写真を見てください。
これ、初の「湯切り」の場面です。
あの、「天空落とし」をおそわり、言われた通りにやっておりますが、ぎこちないながらも、成功いたしました。
みなさんがラーメン屋で見るあのかっちょいい男のロマンな光景を、熱血父ちゃん66歳がまたしても、快挙、でやってやったのであります~。
熱血~。
平田さんが父ちゃんの師匠でした。
「辻さん、空中で10秒湯を切るんです。そして、間髪を入れず、器に流し込んでください」
言われた通りにやった父ちゃん。出来ました。そこではじめて知るんですが、あの「平田バンズ」を考案したのがぼくの湯切り師匠の平田さんなのでした。
あはは、平田バンズ、美味しいですよねー。
☆
あとですね、ホールを一手に引き受けたのが、「ソラノイロ」の大将、ちひろさんでした。中の人、おがきさんが、出来上がったラーメンをちひろさんに手渡すんですが、身体を斜め45度にしながら、渡すわけです。いいすか、45度ですが、そのラーメンの水面は水平なんです。一滴もこぼれないし、着丼するまでに、5秒ですよ。凄い。プロは違う。
平田さんが天空湯切りをして、麺を落とした器を、おがきさんが受け取り、それをホールの「ソラノイロ」のちひろさんに45度で渡す、その光景はまるでハリウッド映画のようでした。
ラーメン業界って、めっちゃかっこいいじゃん、と唸った父ちゃんです。父ちゃんの小説「泡」を今、リライトしていますが、しゅうがそこら中にいるですよ。この店に・・・。ああ、この経験をしていたらもっとリアルに書けたのに!
身体を張っている本物の男たちがいて、ロン毛の父ちゃんはただただ、大きな声で、
「へいー、いらしゃーい」
「まいどありー」
「またのご利用お待ちしております~」
と叫んでいたのでありました。
居場所がなくて、大変でございました。
あはは。

※ 生涯一度の「天空落とし」


そして、この左手の男こそが、父ちゃんが考案したポルケッターメンを実際に作り上げた男、満岡力こと、みっちゃん、でございます。
みっちゃん、楽しかった。ありがとね、ほんとうに、君は最高のやつだよ。しんくんに、よろしく。
まさに、一風堂の精鋭部隊の超中心人物。パリで知り合い、はや5年。ここまで一緒にやり遂げたまさに、同士なのです~。
☆
一風堂はかわはらさんの思いを若いスタッフがしっかりと支えていて、素晴らしかったです。マジ、心が洗われました。
73歳、やるよな。ランチがラーメンとバーガーキングですからね、信じられませんよ、その食い意地。笑。
まだまだ、おいらもひよっこです。
でも、これ以上ラーメン業界には近づかないことにします。ある種の危険区域ですな。
ロマンがありすぎて・・・。
やっぱ、父ちゃん、文系なので、笑。
みなさん、一風堂をよろしく。
えいえいおー。


そして、発売になったばかりの文庫、「父ちゃんの料理教室」、今日、重版が決まりました!!!
永遠のベストセラーですね。単行本でもベストセラー、文庫でも目指しましょう。
行くぜ。
ぜんぜん、宣伝をしてなくて、ごめんなさい。大和書房の担当さんに、うちのも宣伝してください、と言われました。重版、素晴らしい、応援しています。皆さん、書店に突撃です~。
こっちも、えいえいおー。


Posted by 辻 仁成
辻 仁成
▷記事一覧Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。



