自分流・日々のことば

日々の言葉、「ものごとは一つずつ」 Posted on 2026/04/21 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
今日の日々のことばですが、またまたフランス人との会話でよく出てくることばをご紹介したします。
「Une chose à la fois」
ゆぬしょーずあらふぉあ、と発音しますが、よくフランス人が使うことばなんですが、日本語で訳するとなんでしょうかね、ちょっと難しんですが、同時に一つのことをやるとか、一度に一つのことをやるということで、実際に使う時は、いっぺんに複数のことをやることを避ける時なんかに、諭すような意味合いで使われる場合が多いことばです。
「辻仁成はいつも同時に幾つものことをやっているんだよな」
みたいな、時に、使う感じですかね・・・。笑。
「ものごとは一つずつ」
とでもいうのかもしれません。
いっぺんに全部やったりしないでさ、一つずつやろうよ、という時とかに、有効なことばなんです。
Je ne peux faire qu’une chose à la fois.
いっぺんには全部できないよ。一つしか出来ないよ、ということで、そりゃあそうですよね。ぼくがスタッフにいろいろと注文をすると、フランス人スタッフの人もいるので、先生、Je ne peux faire qu’une chose à la fois.と叱られます。あはは。
せっかちで、多動症気味のぼくには、きついひとことで、頻繁に言われています。気を付けたいですが、なかなか、この性格だと「Une chose à la fois」は耳が痛いはなしです。

日々の言葉、「ものごとは一つずつ」



子供が、あれもする、これも食べる、という時なんかに、お母さんが言うわけです。一つにしなさい、ってね。
集中しろということです。大事ですよね。
最近、やっとぼくも「ものごとは一つずつ」やれるようになってきました。集中しないと到達できないものがあるから、とっちらかる前に、まずは、一点突破が大事になります。
いろいろとやりたくなる体質なんですが、心の中で、
「Une chose à la fois!」
と自分を諫めております。
はい、一点突破全面展開というの日本語もあります。
一点をこじあけて、全面に広げよう、という意味だと思いますが、たしかに、集中しろよ、ということでしょう。
「今は集中する時」
と言い聞かせて、ぼくも頑張っているところです。
えいえいおー。

日々の言葉、「ものごとは一つずつ」

帝京×パリ・オンラインアートカレッジ

近況のようなもの。
まだ、作品が日本に送れるかわからないので、1,2週間はドキドキが続きますね。はい、夏の個展は、8月5日から11日(祝日)まで、三越日本橋本店、6階、特選画廊全面にて、開催されます。
10月22,23,24,25日は、シャンゼリゼ大通りの突き当りあのコンコルド広場のど真ん中に出来る特設会場にて、モダンアートフェア、参加。6メートルの壁に展示予定っす。
11月5日から、リヨンでの個展が3週間、開催されます。
お近くにお越しの際には、どうぞ、よろしくお願いします。

日々の言葉、「ものごとは一つずつ」

辻仁成 Art Gallery
自分流×帝京大学



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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。